明日号砲!東京五輪男女マラソン“一発選考会”MGCで誰が2位以内に入り代表の座を射止めるのか?
大会前々日の記者会見も熱気が渦巻いていた。いよいよ、東京五輪のマラソン日本代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(以下、MGC)が9月15日に東京都内のコースで行われる。「2位以内」で東京五輪代表が即内定して「3位」でも代表入りに大きく前進する。従来の世界大会選考とは異なる“一発選考会”はエキサイティングなものになるだろう。 一色恭志(24、GMOアスリーツ)が欠場で30名が出場予定の男子は、日本記録保持者の大迫傑(27、ナイキ・オレゴン・プロジェクト)、前日本記録保持者の設楽悠太(27、Honda)、アジア大会金メダリストの井上大仁(26、MHPS)が“3強”と見られている。「2位以内」を目指して、昨年12月の福岡国際を日本歴代8位の2時間7分27秒で制した服部勇馬(25、トヨタ自動車)、近年はマラソンでも結果を残しつつあるスピードランナーの佐藤悠基(32、日清食品グループ)が“3強”をどう崩すのか。有力5選手の目線からレースを展望してみたい。 東京五輪本番に近い暑さのなか、ペースメーカーは不在。タイムも必要ない。前半はスローペースで進み、後半にレースが動くと考えるのが普通だ。記者会見では、「勝負所はどこですか?」という質問があった。大迫は「ラスト5km」、設楽は「10km」、井上は「坂」、服部は「40km」、佐藤は「ラスト1m」と回答している。 設楽以外の4人は終盤がポイントになると予想。井上は35km過ぎの水道橋駅から四ツ谷にかけて約30m上る坂を意識しており、「坂で誰かが飛び出すと思うので、そこで勝負できるのか。仕掛けるところがあれば自分で行き、状況的に厳しければ終盤まで粘って、最後に勝ち切れるレースができればと思います」と話す。井上はアジア大会でトラックの直線勝負を制しているだけに、ラスト勝負にも自信を持っている。 5人のなかで終盤のスパートで強烈な印象を残しているのが服部だ。福岡国際は35kmからの5kmを14分40秒までペースを上げて、設楽を突き放している。「どのマラソンでもやることは一緒。やってきたことに自信を持って臨みたい。福岡のレースを再現できたらいいなと思っています」と今回もロングスパートで突破口を開く。