次にやるのは「新作or続編」? 『ゴジラ-1.0』の「ハッピーエンドか分からん」ラストの意図は
新作が「続編」だとしたらどんな話になるのか
●そもそも続編が作られる可能性はある? 山崎貴監督はモノクロ版の『ゴジラ-1.0/C』の大ヒット御礼舞台あいさつで、同じキャストが再集結しての続編を求める声が湧いたことに対し、「やってみたい気持ちは、もちろんありますよ」と答えており、続編の可能性そのものは否定していません。「金曜ロードショー」放送後のネットの意見を見ても、続編を予想、期待する声が多いです。 前述の舞台あいさつの際には、「今回はゴジラだけが虚構で、超兵器も出てきていないし、SF的な要素を可能な限り排除し、リアリティーのラインを上げた。1から2に続くとしたら、そのラインの上げ下げを、どうするか。もし、やるとしたら、リアリティーラインをしっかりしたものにする」とも語っています。 なるほど、太平洋戦争直後という史実をベースとしてリアルさが強調された『ゴジラ-1.0』とは違って、続編ではファンタジーがかった「SF要素」が出てくるのかもしれませんし、はたまた『ゴジラ-1.0』以上にリアル路線を目指すのかもしれません。 現時点ではどんな形の続編もあり得るともいえますが、山崎貴監督が『ゴジラ-1.0』でハッピーエンドともバッドエンドとも取れる、あえてこの後をあいまいにするラストにした以上、その続編で浜辺美波さん演じる典子が再登場する可能性は低いでしょう。なぜなら、「どうしたって不満は出やすい」からです。 たとえば、前述したように「怪人」へと変化した典子を観たい人は少ないでしょうし、はたまた典子が何事もなかったように元気にしていたら、それはそれで違和感はあるでしょう。そもそも、「この後の可能性を想像できるラスト」を示しながらも、その続編で可能性をひとつに限定してしまうことを、野暮だと思ってしまう人は一定数以上いるはずです。 その上で、『ゴジラ-1.0』は世界中で大ヒットして、アカデミー賞視覚効果賞を受賞しており、観客の期待と商業上の理由からも続編もしくは新たな怪獣映画が作られる可能性はとても高いと思われます。平成期を思わせる「VSシリーズ」が作られるのかもしれませんし、もしくは『ガメラ』を筆頭に他の怪獣映画が新たに作られることもあり得るのではないでしょうか。 ●続編がキャストも含め明確に「続き」の内容となるとしたら、どうなる? その上で、『ゴジラ-1.0』の続編が、もしもキャストも含め明確に「続き」の内容であるとしたら、「敷島がG細胞の侵食により命が脅かされる典子のために、また戦いに身を赴く内容になること」が考えられます。 たとえば、しばらくは敷島は娘と3人でつつましくも幸せな暮らしをしていたものの、典子が病気で倒れてしまう→その特効薬となる物質は、『ゴジラ-1.0』のラストで再生を始めていたゴジラにあると判明したため、敷島と仲間が海底へと調査へ向かう→そして、新たな怪獣(「モスラ」や「キングギドラ」など)が登場し、ゴジラも完全に復活して、戦いが幕を開けるなかで、敷島はひたすら典子のために尽くそうとする、といったような形のストーリーもあるかもしれません。 いずれにしても妄想の域は出ませんが、『ゴジラ-1.0』は敷島や典子はもちろん、山田裕貴さん演じる「水島四郎」、佐々木蔵之介さん演じる「秋津淸治」、吉岡秀隆さん演じる「野田健治」など、その極端さも含めて印象に残るキャラクターがいたため、そのさらなる活躍を観たくなるのも事実です。今はただ、続編(もしくは完全新作)の詳細にまつわるニュースを心待ちにしておきましょう。