トランプ氏が次期米大統領になる可能性は「5割かそれ以上」
日本経済新聞コメンテーターの秋田浩之が12月19日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。次期アメリカ大統領選挙について解説した。
アメリカ、共和党の予備選挙初戦まであと1ヵ月
2024年11月のアメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の予備選挙は、初戦となる中西部アイオワ州の党員集会まであと1ヵ月を切った。トランプ前大統領は12月だけで3度アイオワ州を訪れ、支援者を前に支持を訴えている。
「最終的にはならないのではないか」とする傾向が強いが、トランプ氏が大統領になる可能性は5割以上ある
飯田)共和党の指名候補争いは、トランプさんが圧倒的に引き離しています。 秋田)私も大統領選の取材でアイオワ州の党員集会に行きましたが、体育館や学校の教室などを使って集まり、話し合うのです。最後に「どちらを支持するか」で部屋の隅に分かれる。さらに引き抜きなどがあり、議論しながら決めていきます。民主主義の原点のようなやり方です。世論調査によると、アイオワ州内では51%がトランプ前大統領を第1候補とすると回答しています。 飯田)NBCテレビの調査によると。 秋田)いずれにしてもダントツです。トランプさんが51%で、2位のデサンティスさんが19%、3位のヘイリーさんは16%ですから、日本も含めて「トランプ氏が大統領になる可能性が5割かそれ以上ある」と考え、準備すべきだと思います。どうしても「最終的にはならないのではないか」という理由を探して、そのシナリオを考えないようにする傾向が強いと思うのですよ。 飯田)そうですね。 秋田)今年(2023年)もいろいろな国際会議に出ましたが、大体はアメリカの大統領選に関するセッションがあるのです。そこでは「トランプ氏が有力だけれど、最終的には勝てないのではないか」というような議論に収束することが多い。起訴されているとか、逮捕されるかも知れないので、結局、本選では勝てないのではないかという見方です。ただ、ここまでくると、少なくとも共和党の候補にはなるでしょうから、バイデン氏の年齢などを考えると、私は当選する可能性が高いと見るべきだと思います。