ジェンヌの卵、新たな風土と共に未来へ 宝塚音楽学校入学式
タカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)で19日、112期生の入学式があった。新入生40人は声楽やダンスなどのレッスンに励み、2026年春の初舞台を目指す。 【写真】宝塚音楽学校入学式 マスクを外して5年ぶりに通常開式 宝塚歌劇団では23年9月に劇団員の女性(当時25歳)が急死し、歌劇団などが組織改革を進める中で迎えた初めての入学式。グレーの制服姿の新入生に、中西達也校長は式辞で「昨年の歌劇団での出来事などで不安があったと思う。歌劇団が取り組む風土改革と連携し、良き舞台人の育成に努めます」と述べた。村上浩爾理事長は「古くからの伝統や慣習には非合理なものもあり見直していく。皆さんも疑問や意見があれば、独りで抱えすぎることなく相談してほしい」と呼びかけた。 新入生を代表して今井咲さん(千葉県出身)は「喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。限りない芸の道を精進します」と決意を語った。式典は、マスクの着用など、過去4年間続けてきた新型コロナウイルス感染症対策を撤廃して開かれた。 3月にあった112期生の試験の受験者は2000年以降で最も少ない480人で、競争率は12倍だった。【土居和弘】