国登録有形文化財・今治ラヂウム温泉の本館は船のデザイン 専門家助言創業家調査(愛媛)
1919(大正8)年建築の浴場施設で国登録有形文化財の今治ラヂウム温泉本館(今治市共栄町4丁目)は、船をモチーフに設計されていた。名古屋大大学院の西沢泰彦教授の助言を受けた創業家の調査で判明した。来島海峡の方向を正面にして人々を出迎えるように立っている。 本館は、今治港が外国貿易を許された四国初の「開港場」に指定される3年前に建築された。太平洋戦争末期の45年の今治空襲でも被害を免れ、67年に宿泊施設として3階部分を増築した。 もともとの鉄筋コンクリート造り3階建ての設計の意図は長年明らかになっていなかった。日本の近代建築に詳しい西沢教授が2022年10月に現地視察し「船のデザインではないか」と発言したことを受け、創業家が調査していた。
愛媛新聞社