【吉田輝和の絵日記】看板を引っこ抜いて公園を更地に戻せ!「禁止」嫌いのスナフキンが公園で大暴れをする『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』
今回は、Hyper Gamesが手掛け、Raw Furyから発売された『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』のニンテンドースイッチ版をプレイ!本作は、「ムーミン」を原作としたアドベンチャーで、プレイヤーはスナフキンとなり、ムーミン谷の住人たちのお願いを聞きながら探索していきます。 【画像全28枚】 幼少期に「楽しいムーミン一家」のアニメと出会って以来、ムーミン雑貨やガチャガチャを買い集めるくらいのムーミンファンなのですが、原作は未履修の部分もあり、ガチ勢も多い作品なので、おいそれと「大ファンです!」とは言えない……。でも好きです! 余談になりますが、2009年にニンテンドーDSで発売された『ムーミン谷のおくりもの』にガッツリハマっていたので、本作も発売を楽しみにしておりました! ◆ムーミントロールとの約束の場所へ ムーミン谷に冬が近付いてきた。ムーミン族にとっての冬は冬眠に入る眠りの季節だが、冬眠をしないスナフキンにとっては旅の季節だ。ムーミントロールと「春になったら帰って来る」と約束をし、スナフキンは旅へ出るのであった。 秋から冬、そして春になり、スナフキンはムーミン谷へと戻ってきた。ムーミントロールと約束をしたあの橋へと……。 ここから絵本のような世界を自由に操作できるようになる。アクションゲームじゃないので攻撃や回避アクションはないが、ジャンプは可能で崖をピョイっと飛び越えられる。 しばらく進むと、誰かが草むらから声をかけてきた。この名無しの生き物は……あっ、ティーティ・ウーだ! 彼は原作やアニメにも登場したキャラクターで、あまりにも小さいため、名前をつけてもらえなかった可愛そうな生き物で、スナフキンに名前をつけてもらうエピソードがあった。 その可愛らしい見た目から昔は好きなキャラクターだったんだけど、ムーミンのカプセルトイでティーティ・ウーが3連続で出て目当てのキャラクターがゲット出来なかったため、現在の僕からの印象は良くない……! 本作でも名付けイベントがあるらしく、クエストリストに追加された。ストーリー進行に合わせ、行く先々で色んな生き物にお願い事をされ、このクエストリストはどんどん埋まっていく。ムーミントロールに会えるのはいつになるやら……。 スナフキンは「ムーミントロールに会いに行くのに忙しいから」と名付けは断ったものの、ティーティ・ウーはついてくるようだ。ピッタリと一緒に行動するのではなく、ちょっと離れたところからチョロチョロっとついてくる様子が、気弱なティーティ・ウーらしさをよく表しているな。 「音楽を聞かせて欲しい」と言うティーティ・ウーに対し、スナフキンは「多分、あとで。あまり気が乗らない」とそっけなく答えている。 スナフキンは、ムーミントロールや特定の人たちに対しては優しく対応をするけど、初対面の相手や気乗りしない時なんかはこういうところがあるんだよな!と後方彼氏面をするおじさん。 ◆公園を更地に戻せ! 本作で重要となるのが、楽器演奏アクションだ。頭の上に楽器マークが浮いている生き物の前で演奏すると、スナフキンの旅の手助けをしてくれるのだ。 並外れた力を持つハーモニカから奏でられる魅力的なメロディは、聞く者の五感を目覚めさせるのだ! ストーリー進行に合わせて楽器の種類が増え、生き物たちにアクロバティックな要求も出来るようになっていく。 さらに進むと、大自然の中になぜかポツンと看板が突き刺さっていた。描かれているイラストを見るに“この場所でお茶会禁止”みたいなことだろうか。 自由を愛するスナフキンにとって、何かを禁止する看板は許し難いものらしく、原作やアニメでも公園に突き刺さった看板を抜いてまわっていたな。スナフキンの禁止看板嫌いは本作でも健在だ。 看板を抜きながら進んでいると、公園にたどり着いた。この公園にも何かを禁止する看板がいくつも立てられている上に、警察が見張りまでしていた。 ナイスなタイミングで見張りが離れたので、看板引っこ抜きチャンスだ! 見張りの警察は、全ての看板が撤去されて守るべき規則がなくなってしまったため、別の場所に規則を探しに行ってしまった。そうなったらもうスナフキンの無双タイムだ。看板どころか柵、敷石、生け垣まで取っ払い、公園を完全な野原へと戻していくのだった。 ◆メタルギアなスナフキン!? その後も、看板だらけの公園を見つけては看板を引っこ抜いていく。公園内には警察が巡回しているので、警察の視界に入らないようにこっそりと移動する。まさか、ムーミンのゲームで『メタルギアソリッド』みたいなことをするとは思ってもなかったわ。 楽器演奏で動物を味方につけ、警察を翻弄する。捕まっても所定の場所に戻されるだけなので、難易度はかなり低めだ。スナフキンとともに看板引っこ抜きを気楽に楽しめるな! 看板引っこ抜きが楽しくて忘れかけていたけど、ムーミントロールに会いに行っていたんだっけ。ムーミン一家はすでに冬眠から目覚めており、ムーミントロールは橋で待っているようだ。 だが、川は干上がっていて、ムーミントロールの姿も無かった。 ムーミントロールの足跡を辿りつつ、ムーミン谷の住人たちのお願いを聞いていくのが本作の主なストーリーだ。 おなじみのキャラクターから、こんな住人居たなあ!と懐かしくなるキャラクターまで登場する。 それはそうと、ムーミンの登場人物のキャラクター名って、思わず口に出して呼びたくなる語呂や語感の良さがあるよね。 もちろん、ゆく先々で公園を野原に戻す活動も忘れない。 そして、公園番に与えられた権限により、ムーミントロールが連れ去られて檻に入れられてしまった。 大事な友人を連れ去られてしまったスナフキンの口調はどんどん過激になっていく。 歩きながらボソリとつぶやくスナフキンに、狂気に似たものを感じてビクッとするおじさん。捕まったムーミントロールは助けられるのだろうか。そしてスナフキンに極大なヘイトを向けられた公園番の運命やいかに……。 ストーリーは短めで、4時間ほどでクリア出来ました。 パズルや謎解き、警察との追いかけっこなどのアクション要素もありましたが、全体的に難易度はかなり低めで、ゲーム的な要素は少し薄めな印象でした。その反面、原作の世界観の再現といった意味では文句無しで素晴らしかったです! キャラクターとしては知っているけど、原作やアニメには触れたことがない方でも、絵本のような世界観が好きな方にはおすすめのアドベンチャーゲームです。 『スナフキン:ムーミン谷のメロディ』は、PC(Steam)/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。
Game*Spark 吉田 輝和
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