【GLADIATOR】バンタム級王者の竹本啓哉がタイからの刺客デッチプールと対戦。チハヤフルズッキーニョスはチーム・ラカイと遭遇=5月5日(日)大阪
2024年5月5日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催される『GLADIATOR026』で2つの国際戦が決定した。 【写真】テムーレン戦で粘り強い寝技で競り勝ち王座を戻した竹本 ▼GLADIATORバンタム級 5分3R 竹本啓哉(ALIVE/第8代GLADIATORバンタム級王者) デッチプール(バンコクファイトラボ/タイ) フライ級王座決定トーナメント決勝=王座決定戦がNavEとオトゴンバートル・ボルドバートルの間で行われるのに続き、GLADIATORに初めてタイからムエタイベースの本格派ストライカーのデッチプールが来日し、バンタム級チャンピオン竹本啓哉とノンタイトルで戦う。 竹本は、2022年4月のエダ塾長こうすけ戦からMMA4連勝。グラップリングでも江木伸成に一本勝ち後、2024年2月のPROGRESSフォークスタイルグラップリングで竹内稔と対戦。得意のアナコンダチョークを極められ、約2年ぶりの黒星を喫した。 MMAでは、2023年9月にテムーレン・アルギルマーを相手にボトムからコントロールし、足関節でアタックし続け、最後にコヨーテガードからバックを狙い、スプリット判定勝ち。再びバンタム級のベルトを巻いている デッチプールについて、竹本は「完全決着率の高いストライカー。こういう選手と試合したかったです。ですが、戦績は僕の方が上。必ず極めて勝ちます」と、16勝8敗1分の11年選手として、一本勝ちを宣言している。 対するデッチプールことデッチャディン・ソーンシリスッパティンは、バンコク・ファイトラボ所属で、ベースとなるムエタイでは30試合を戦い27勝3敗と抜群の勝率を誇る。MMAの指導もしており、プロ戦績は8勝5敗でアマMMAでは4勝1敗、通算12勝6敗というキャリアの持ち主だ。 長谷川賢タレントリレーションズ代表が、2023年11月にタイ視察を行った際に、デッチの指導とスパーリングを見て、本格的なムエタイ技術をMMAに落とし込んでいるという評価がなされ、招聘リストのトップにその名が記されていたという。 プロMMAにおけるフィニッシュ率は8割以上で、5つのKO勝ちと2つの一本勝ちを記録するデッチプールは、判定無用の戦いを信条としている。 ONE Warrior Seriesで2勝2敗後、2020年8月にONE本戦にも参戦し、フィリピンのドレックス・ザンボアンガに2R リアネイキドチョークで一本負け。以降は3150FIGHTなどボクシングでも活躍。2023年4月に齋藤麗王、6月に奈良井翼と対戦し、いずれも2R KO負けを喫している。シャープなジャブ・ストレートに加え、オーソからの右オーバーハンド、右ハイ、シングルレッグでは長身のザンボアンガからテイクダウンも奪っており、打撃を軸にトータルで油断の出来ない相手だ。 デッチは、GLADIATOR参戦に向け、「日本の皆こんにちは。タイのデッチプールことデッチャディン(本名)です。日本で素晴らしいトップMMAファイターと戦うことが凄く嬉しい。ただし、僕は彼を倒す。倒したいんだ。ありがとう──KRUB!(※タイで最後につけると、ございますというような意味になる)」とKO勝利を予告した。 ▼GLADIATORフェザー級 5分3R チハヤフル・ズッキーニョス(MIBURO) アドニス・セビジェーノ(チームラカイ/フィリピン) タイからの刺客に続き、フィリピンのチーム・ラカイからアドニス・セビジェーノが初来日を果たし、フェザー級トップ戦線返り咲きを狙うチハヤフル・ズッキーニョスとの5分3R戦も決定した。 セビジェーノは戦績こそ3勝4敗と負け越しているが、チーム・ラカイのマーク・サンジャオ総帥の強い推薦のもと、GLADIATORで戦う権利を得た。 『Road to ONE』フィリピンで生き残り、一度はONE本戦と契約を勝ち取った実力者で、2022年12月にドレックス・ザンボアンガに判定負けもダブルレッグテイクダウンからのバックテイク、リアネイキドチョークでニアフィニッシュの場面も作っている。2023年4月にモンゴルのエンク・オルギル・バータルフーにも判定負けで連敗したが、オーソから強度の高い打ち合いでバータルフーを下がらせるなど、組みでも打撃でも強さを見せている。 打撃の基本はラカイの散打ではないものの、ONEと契約を果たすと南のセブから北のバギオに移り住み、MMAファイターとして完成度を上げてきた。 チームラカイからエドゥアルド・フォラヤン、ケビン・ベリンゴン、ホノリオ・バナリオ、ジョシュア・パパシオらが離脱するなか、セビジェーノはチーム・ラカイのメンバーとしてGLADIATORに初参戦することに大きなモチベーションを抱いている。 「僕はセブ州バンタヤン島出身で、セブ州から国際ステージで戦う唯一のマーシャルアーチストであり、フィリピンで最も成功を収めたMMAチーム=チーム・ラカイの一員であることを誇りに思っている。そして自分の道を追求し、母国フィリピンと家族の誇りと共にある。僕は2人の愛すべき娘の父であり、美しい妻の夫だ。家族の存在が、僕に力とやる気、努力の源になっている。MMAでベルトを巻けるよう全ての局面で技術を磨いている。レッツゴー!」(セビジェーノ) 対するズッキーニョスは、2023年のフェザー級王座決定トーナメントに抜擢されるも、初戦でモンゴルのダギースレン・チャグナドルジとの激闘で判定負けを喫した。その後は9月にハンセン玲雄に2R TKO勝ち、12月に河名マストに1R TKO負け、2024年3月に石田拓穂を相手に下がりながらの左フックで1R TKO勝ちと勝ち負けを繰り返しつつも、弱点を克服してきた。 UFCを目指すチャンピオン河名マストとの再戦を手繰り寄せるためには、国際戦初勝利がデフォルトのズッキーニョスとなる。 セビジェーノ戦の決定に「勢いのあるフィリピンの選手と戦えることを楽しみにしています。フィリピンMMAというと打撃のイメージでしたが、アドニス選手は積極的に組みも混ぜる、ウェルランディットな選手という印象です。アジアの強い相手と戦ってきている選手なので、どんな勝ち方ができるかで自分の実力が測れる良い機会だと思います。僕は昨年のトーナメントからの連戦で、全ての要素が確実に成長しているので、自信を持って戦います。次期王者候補筆頭と呼ばれる試合をします!」と、主催者を通して意気込みを伝えた。 モンゴル、韓国勢のみならず、タイやフィリピンの名門からも選手を招聘しての国際戦で、日本勢はいかに結果を残すか。注目のゴールデンウイーク決戦だ。
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