衆院選が公示され、出陣式で支持者らとガンバロー三唱をする立候補者（手前中央）＝１５日午前９時４３分、大垣市内

　第50回衆院選は15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に突入した。岐阜県内では五つの小選挙区に計13人、比例代表東海ブロックの単独候補に県内在住の計3人がそれぞれ立候補した。衆院選は3年ぶりで、今月1日の首相就任から26日後の投開票は戦後最短。自民党派閥裏金事件を受けた「政治とカネ」の問題を巡る対応や物価高を乗り越えていくための経済対策などが争点になる。候補者たちは立候補の届け出を済ませると早速、選挙事務所や街頭で力強く主張を語り、支持を訴えた。 　県内五つの小選挙区への立候補者数は、小選挙区比例代表並立制で初めて行われた1996年の第41回衆院選以降で最少。政党別では、自民が前職5人、立憲民主党が元職1人と新人1人、日本維新の会が元職1人、共産党が新人2人、国民民主党が新人1人、れいわ新選組が元職1人、無所属新人が1人。このうち自民、立民、維新、国民、れいわの計10人が比例東海と重複立候補した。 　候補者13人のうち女性は2人で、前回21年衆院選と比べて2人減。第41回以降では最少タイとなった。 　小選挙区別の候補者は、それぞれ届け出順に▽岐阜1区=共産新人の山越徹氏、自民前職の野田聖子氏▽岐阜2区=自民前職の棚橋泰文氏、共産新人の三尾圭司氏、無所属新人の伊藤あゆみ氏▽岐阜3区=れいわ元職の阪口直人氏、国民新人の仙田晃宏氏、自民前職の武藤容治氏▽岐阜4区=立民元職の今井雅人氏、自民前職の金子俊平氏▽岐阜5区=立民新人の真野哲氏、自民前職の古屋圭司氏、維新元職の山田良司氏。 　岐阜1、2区は自民前職に共産新人が挑む構図で、2区には無所属新人も立った。岐阜3区は自民前職とれいわ元職、国民新人が三つどもえで戦う。岐阜4区は自民前職と立民元職による与野党一騎打ち。岐阜5区は自民前職、維新元職、立民新人で争う。 　前回21年の衆院選では、自民が小選挙区の5議席を独占し、野党候補の比例復活も阻んで戦後初の「県内野党議員ゼロ」の状況に追い込んだ。今回は「政治とカネ」の問題で自民に逆風が吹く中、県内有権者の選択に注目が集まる。 　また、比例東海での単独候補者のうち県関係は3人で、いずれも自民新人の設楽真理子氏と岩佐里沙氏、立民新人の堀誠氏。 　衆院選は2021年10月31日以来。小選挙区は新区割りで初めて実施され、これまで岐阜3区だった岐阜市柳津町が岐阜1区に入り、岐阜1区が市全域になった。 ◆県内立候補者（届け出順） 【1区】 山越徹　　54　党岐阜市委員長　　　共新 野田聖子　64　元こども政策担当相　自前 【2区】 棚橋泰文　61　元国家公安委員長　　自前 三尾圭司　48　党西濃地区副委員長　共新 伊藤あゆみ53　会社員　　　　　　　無新 【3区】 阪口直人　61　党ボランティア本部事務局長　れ元 仙田晃宏　42　党県3区総支部長　　　　　　国新 武藤容治　69　経済産業相　　　　　　　　　自前 【4区】 今井雅人　62　党県連代表　　立元 金子俊平　46　元財務政務官　自前 【5区】 真野哲　　63　医療福祉会社社長　立新 古屋圭司　71　元国家公安委員長　自前 山田良司　64　党県総支部幹事長　維元 ▼県内の比例東海単独 堀誠　　　50　党県連事務局長　立新 設楽真理子50　党県連職員　　　自新 岩佐里沙　33　党県連職員　　　自新 【表の見方】氏名、投票日基準の満年齢、代表的肩書、党派の略称、前元新別の順。略称は自=自民党、立=立憲民主党、維=日本維新の会、共=共産党、国=国民民主党、れ=れいわ新選組、無=無所属。敬称略。