【あなたらしく、わたしらしく―男女共生はいま】女性の県外流出(上) 働き方 選択肢求めて東京に
それでも、古里を離れたからこそ、見えてきたものもある。能登半島地震で、災害時の安否確認などに欠かせない地域や人のつながりの大切さを感じた。人付き合いに重きを置くのも、地方の良さだと気付いた。 地方に若い女性が根付くには、魅力的なライフスタイルを思い描ける職場や仕事の選択肢の多さ、価値観の多様性が欠かせないとの思いを抱く。「福島でやりたい仕事があれば、古里に戻る可能性もある」。今は、そう考えている。 今年で男女共同参画社会基本法施行から25年。日本のジェンダーギャップ(男女格差)指数は依然として国際社会で低迷している。人口減や労働力確保など地域課題が山積する中、持続可能な地域の実現には多様な働き方や生き方を尊重し合う社会づくりが求められる。県内の女性の転出超過、出産・子育て、共働きの現状などから、住みよい福島の在り方を探る。