【DeNA】森唯斗が移籍後初白星「嫁のヒーローになりたい」思いを胸に単身赴任中
◆JERA セ・リーグ DeNA7―2巨人(26日・横浜スタジアム) ソフトバンクから新加入した森唯斗投手(32)が1点ビハインドの8回から2番手で登板。1イニングを無失点に抑え、そのうらチームが逆転。移籍後初勝利を挙げた。 気迫の投球を披露した。1―2の8回からマウンドに上がると、2四球で2死一、二塁とピンチを招いた。しかし、冷静にカットボール、カーブなどを組み合わせ、大城卓を捕ゴロに打ち取ると無失点で切り抜けた。直後、8回裏にはドラフト1位・度会の満塁弾など一挙6点を奪う猛攻を呼び込み、うれしい新天地初白星が舞い込んだ。 覚悟は決まっている。23日の阪神戦(横浜)では延長12回に登板。約2年ぶりに最終回のマウンドに上がった。ソフトバンクでは20年まで7年連続で50試合に登板し、18年には37セーブを挙げ、セーブ王に輝いた過去を持つが「抑えに戻りたいとは思わなかった。野球ができるならどこでも投げたい」と守護神などのポジションに未練は一切なかった。「もっともっと頑張りたい。ベイスターズに拾ってもらって、もっと貢献したいと強く思っている。シーズン終わってみんなの力で優勝できたら」。自身を“一度死んだ身”と言う右腕は横浜で野球人生を全うする決意を持っている。 家族への感謝も忘れない。現在は家族を福岡に残し、単身赴任中だ。一家の大黒柱は8歳の長女、6歳の長男、4歳の次女の世話を一人で任せている妻へ「妻には本当に感謝している。僕よりも妻の方がしんどいと思うので自分も頑張らないといけない」と何度も口にした。「(4歳の)一番下の子がちゃんと覚えているまで現役をしたい」。この1勝は通過点にすぎない。ルーキーイヤーに中高時代の同級生である妻の「“ヒーロー”になりたい」と結婚した森唯。プロ11年目。10年が経った今でも愛する家族の“ヒーロー”であり続ける。(内藤 菜月)
報知新聞社