「怒るとめちゃ怖い」高校野球監督…“ある選手”が書いた30冊の日誌「その中身」…それでも愛された神村学園・小田大介とは何者か? 甲子園ウラ話
腕と拳の芸術――。 そう評したいほどに神村学園の監督、小田大介のガッツポーズはレパートリーが豊富だった。 【実際の画像】「怒るとめちゃ怖いが…」「ガッツポーズが激しすぎる…」「カミソリでそり上げた美しき髪」それでも高校生から愛される“41歳監督”まるでスクールウォーズの現地写真を一気に見る 地面に突き刺す。ラリアートのように腕を横殴りに振る。天に向かって突き上げる。 小田は刺すように言葉を吐いた。 「ユニフォームを着たときは、やっぱり戦闘服じゃないですけど、勝ちにいかなければならないんで」 私はあらゆるものをなぎ倒してしまいそうな迫力満点のラリアート風ガッツポーズがいちばんの好みだった。 なので、点が入ったとき、つい小田を見てしまう。
準決勝“あの場面”…その時、小田は?
8月21日、準決勝の関東一高との試合もそうだった。1-2の1点ビハインドで迎えた9回表、2アウト一、二塁で、代打・玉城功大が打席に立つ。玉城はいきなり2ストライクと追い込まれながらも、1ボール2ストライクからの5球目を芯でとらえ、打球はセンター前に抜けた。 際どいタイミングだったが、三塁コーチャーが腕をぐるぐるまわす。 私はランナーを見つつも、小田を注視していた。センターからノーバウンドのストライク送球が返ってきた。二塁走者はホームベースに頭から突っ込んでくる。 小田が右腕を直角に曲げ、握り拳をつくった。 小田の回想だ。 「ガッツポーズしたつもりはないんですけど、もう、回ってこい、還ってこいという思いで、そういう格好になったんでしょうね」 直後、小田の視線の先で、審判が小田とまったく同じような「格好」をしていた。 そう、アウトだった。 この夏、小田が最後に見せたガッツポーズは、皮肉なことにアウトポーズにも似ていた。
怖い監督…なぜ愛される?
もはや死語とも言えるが、小田は「熱血漢」を絵に描いたような指揮官である。 控え投手の釜昊暉が言う。 「とにかく熱い。24時間、野球のことを考えてると思います。朝、8時から練習だとすると7時半には来て準備をしているし、夜は、僕ら夕食を食べたあとに10時くらいまで練習するんですけど、それも最後までいてくれるんです」 神村学園は大会中、4度、頭をカミソリでそり上げた。座禅は日課でもある。大会期間中は携帯電話の所持も禁じられていた。厳格な野球部でもある。 小田は怒るととても怖いそうだ。小田にそう向けると、途端に目つきが鋭くなった。 「そらそうでしょうね。中途半端は絶対に許さないので」 その感じだけでも怖さが想像できた。
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