《天皇皇后両陛下の前で“着崩れ着物”》林芳正官房長官のX投稿夫婦写真が炎上 石破内閣が「だらし内閣」のイメージを打破するのに立ちはだかる“高い壁”
着られると思ってご自身で着付けられたのかもしれないが、物議を醸した真のポイントはそこではない。この着物姿を見て、夫である林氏は大丈夫だと思ったのかという点だ。官房長官の妻という立場であり、場所が皇居で天皇皇后両陛下による式典にもかかわらず、林氏は着崩れたままの妻の姿を写真に公開してしまった。当然、林氏はだらしなくても平気な人物なのか?という疑問が浮かんでくる。服装やファッションはこの人はどういう人なのかという印象だけでなく、心の内面をも映し出すと考えられているからだ。 林氏は石破内閣発足時の着こなしについて10月、記者会見で答弁しているだけに、それを注意しなければならない人物の一人だったはずだ。第一次石破内閣は発足時、全閣僚による階段での写真撮影で、モーニング姿の石破首相のズボンの裾がだぶついたり、石破首相と中谷元防衛相の上着とズボンの間からシャツが見えたことで「だらし内閣」と揶揄された。首相官邸のホームページに掲載された写真はシャツが見えないよう画像処理され、林氏は「軽微な編集処理を行った」と認めていたではないか。しかし彼は妻の着崩れに気が付かなかった。 だらし内閣と揶揄する声が大きくなれば、だらしなさが目につくものだ。首相の食べ方など行動全般がだらしないというフィルターを通してみられるようになり、その影響は首相が選んだ全閣僚の言動に及ぶ。リーダーやキーパーソンの服装は組織のイメージにも影響を与える。第二次石破内閣発足時の写真は、前回の時よりずいぶん見栄えがよくなったと評されたのも、だらし内閣の印象が強かったせいである。だが林氏の妻の着崩れでも「石破内閣のメンバーだから納得」という声がネット上にあがったが、一度ついてしまったイメージはなかなか拭えない。 服装やファッションは心を映す鏡といわれる。石破内閣の閣僚を含め政治家は、自らの姿や公開する写真が人々にどう見えているかについて、もっと注意を払うべきだろう。