広島県警の警視正、知人から繰り返し飲食接待 野球チケットも
広島県警は20日、男性警視正(58)が知人から繰り返し飲食接待を受けていたとして、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分にしたと発表した。野球の観戦チケット約30枚も受け取っており、警視正は「断り切れなかった」と話しているという。県警は20日付で警務部付に異動させた。 捜査関係者によると、警視正は福山東署長という。 県警によると、警視正は2024年4~7月ごろ、13回にわたり計約13万円分の飲食代を知人に負担してもらっていた。野球観戦チケット約30枚や蜂蜜セット、そうめんなど計約14万円分も受け取ったという。7月に情報が寄せられ、県警や警察庁が調べていた。 警視正の階級は国家公務員に当たる。国家公務員倫理規程では、社会通念上認められる程度を超えた接待を繰り返し受ける行為は禁止されており、県警は警視正が受けた接待は限度を超えていると判断した。 県警の調査に対し、この知人は「警視正とは十数年の付き合いがあった」と説明。警視正は3月に昇進しており、昇任祝いで接待したとみられる。警視正は「県警の信用を失墜させ、反省している」などと話しているという。 県警の武田一志警務部長は「部下職員を指揮監督し、規範となる幹部職員がこのような事案を発生させたことは遺憾だ。改めて規律の保持を徹底する」とのコメントを出した。【井村陸】