「さっぽろ雪まつり」会場の一番奥にある“タイムスリップ空間”
【北海道・札幌】2月5日(金)からスタートした「第67回さっぽろ雪まつり」。メイン会場の大通会場は、札幌市中心部を横断する大通公園1丁目から12丁目が使用されています。実はその西の奥、大通西13丁目にある「札幌市資料館」でも雪まつりにちなんだイベントが開催されています。
1950年の「第1回雪まつり」から振り返る
それが「雪まつり懐古写真の展示」。1950(昭和25)年の第1回大会(地元の中高生が制作した6基の雪像からスタート)から今回の第67回大会までの写真・ポスターがずらりと並んでいます。写真パネルの下にはその年の流行語や出来事なども書かれているので、当時の世相を思い出し、想像しながら楽しめます。
また同時に開催されているのが、「懐かしのレコード鑑賞会」。これは、日高中央部にある新冠町の聴体験文化交流館「レ・コード館」所蔵のレコードおよそ200枚が持ち込まれ、リクエストに合わせてレコードで聴くことが出来るイベント。筆者が訪れたときには、「Layla/Derek and the Dominos」がレコードならではの味のある音質で流れていました。
札幌市資料館は、もともと札幌控訴院(現在の高等裁判所に相当)だった場所ということもあり、常設展示として刑事法廷展示室が開放されています。この展示室は、模擬裁判など司法教育実践の場としても使用されることもあります。 建物自体は1926(大正15)年に建ったもので、札幌南部で産出される石山軟石とレンガを交互に組み合わせる「組積造(そせきぞう)」と呼ばれる建築様式が採用されています。そのような文化的な背景もあり、1997(平成9)年には国の登録有形文化財にも選出されるなど、北海道内では貴重な歴史的建造物の一つとなっています。 ちなみに札幌市資料館では、雪まつり期間中の午前9時から午後8時まで、トイレの使用を開放中です。雪まつり会場は日中でもかなり温度が下がることが予想されますので、暖を取りがてらタイムスリップ気分を味わってみるというのはいかがでしょうか? (橋場了吾・札幌観光マスター)