「ダサすぎる!しかも使いづらい!」峰なゆかが赤ちゃんのオムツに感じた怒りと疑問
峰なゆか#2
人気の育児コミックエッセイ『わが子ちゃん』で描かれる、子育てする人が直面する「オムツダサすぎ問題」とは? 峰なゆかさんに話を聞いた。(全3回の2回目) 【画像と漫画を読む】冬の木が似合う、美人すぎる漫画家・峰なゆか氏
オムツは「ダセーっ!」て思っても、みんな指摘しない?
──『わが子ちゃん』の第67話を読んで、日本のオムツ全般の絵柄がダサい上に、機能的にも不便になっていることを初めて知りました。 峰なゆか(以下同) オムツもそうですが、ナプキンとタンポンもやばいですよ、本当。タンポンに「HAPPY」とか「PARTY」って書いてあるんです。意味がわからない。タンポンつけて、何のパーティをするんだよっていう(笑)。 ──それも知らなかったです。 確かにおかしいですね。 おかしいと思いますよね? タンポンって売っている種類もすごく少なくて。そのうちの1つが「HAPPY」「PARTY」なんです。 ──それって女性同士の会話では「おかしい」ってよく議題にあがるんですか? もうダサいのが当たり前になりすぎて、こういうものだからしょうがないと思ってみんな眼中にない感じです。 特にオムツに関しては「ダセーっ!」て思いながらも、そう思っている内に子どものオムツがはずれる時期になるわけじゃないですか。だから、なかなか指摘する人がいないんだろうなって思います。 ──峰さんの指摘が届いてデザインが変わるといいですよね。峰さんは漫画を通して、社会にこう変わってほしいと提言したい気持ちは強いほうですか? 変わってほしいという気持ちはありますね。 ──今まで漫画を描いていて、描いたから社会がこう変わったなと思うことはあります? 変わったとまでは思わないですけど、『わが子ちゃん』は無痛分娩をしたいと考えている人に対しては、背中を押せる漫画になっているかなとは思います。痛い思いをして産まないとわが子への愛情が育まれないなんて妄言を吐く人がいますが、そんなわけないですからね! ──峰さんは、実体験の話をユーモアを交えながら描いて、広く読まれておられます。参考にしてたり、憧れの漫画家さんっていらっしゃるのでしょうか? 名前を出すのも恐れ多いですけど、安野モヨコさんを尊敬してます。 ──安野さんのどういうところが好きですか? 女子のリアルを描くパイオニアですよね。あと安野さんは、絵、描線がオシャレなのはもちろんなんですが、オシャレなだけじゃなくて、シルエットがダサい服とかを描くのもめちゃくちゃ上手なんです! リアリティってそういうところに宿るんだなあって思います。 ──なるほど。自分が安野モヨコさんを越えているな、と思うところはありますか。 ないです。ないです。えー、なんだろう。私のほうがおっぱいがでかいくらいしか思いつかない……。すごく底辺の話をしてしまった……。 文/山下素童 撮影/野﨑慧嗣