松本人志、文芸春秋など裁判終結 今後は世間の反応など見ながら「M-1」出演など
ダウンタウン松本人志(61)が「週刊文春」に性的行為強要疑惑を報じられ、名誉毀損(きそん)されたとして発行元の文藝春秋らに5億5000万円の損害賠償などを求めていた訴訟が終結した。8日、所属する吉本興業らが発表した。11日に第2回弁論準備を控える中、両者協議の上で訴えの取り下げに合意し、同日中に東京地裁で手続きを済ませた。松本はコメントの中で被害を訴えた女性への謝罪も記した。同時に「週刊文春」竹田聖編集長もコメントを発表した。 ◇ ◇ ◇ 昨年末の「週刊文春」報道から生じた裁判は、原告松本側の訴状取り下げという結果で終結を迎えた。吉本興業は松本本人や代理人弁護士のコメントを発表。松本は「裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました」とした。 報道で15年に設けた一般女性らとの酒席での性的行為強要疑惑などを報じられ、今年1月から真実を明らかにする裁判に注力するために芸能活動を休止。以降、テレビのレギュラー7本など全ての出演がなくなり、表舞台から姿を消した。松本は女性らとの会合への出席事実は認め「参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」と謝罪。今回の件で女性やその関係者への金銭の授受がないことも念を押した。 松本は訴訟後の3月に「一日も早く、お笑いがしたい」と思いを明かしたこともあった。今回のコメントでは最後にファン、関係者へのお詫びもつづり「どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします」とあらためて活動継続を思わせる言葉も残した。吉本は今後について「関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます」としているが、関係者によると裁判終結で長年審査員を務める年末恒例の「M-1グランプリ」出演の望みも出てきており、世間の反応などを見ながら慎重に検討していく構えという。 別の関係者によると、裁判をめぐっては訴訟当初から水面下で和解へ向けた動きがあったといい、8月頃から本格化。同月14日に予定されていた第2回弁論準備が延期された。一度は合意い近づいたが、発表コメント内容などで話し合いが不調に終わるなど難航した時期を経て終結となった。同じくコメントを発表した「週刊文春」竹田聖編集長は「原告代理人から、心を痛められた方々に対するお詫びを公表したいとの連絡があり、女性らと協議のうえ、被告として取下げに同意することにしました」と明かし、松本側と同様に金銭の授受等がなかったこともあらためて強調した。