NZで見かけたポスター「日本人も一目置いてます」サザン・スシってどんな味
機内での食事を済ませ、入国審査カードを記入しようとペンを取った。書き進めると持ち込み物のチェック項目がいつもより細かいことが気になった。 動物性でもない加工食品から、土が付着していそうなシューズ、キャンプ、ゴルフ用品など。機内でも提供された食品は持参せず機内に残しておいてくださいとのアナウンス。牧畜国だからか検疫が厳しいのかと思ったが、そのためだけではなさそうだ。 ニュージーランド、とくに野生の動物が多く見られる南島のオタゴ、サウスランド地方に向かった。
オアマル市内を回りつつ、ふとカフェに立ち寄った。地元らしい物をと注文したのがこれ。ニュージーランド南島の南東部の郷土料理でもあるチーズロール。チーズとオニオンスープなどを混ぜ合わせた物を食パンで巻いてトーストした、いたってシンプルな食べ物だ。 その手軽さゆえに、それぞれの家庭のレシピがあったり、大量に作り置きしてバザーで販売し、学生たちのクラブの活動資金集めなどにも一役買っているそうだ。日本のおにぎりのような存在だが、その形状から“サザン・スシ”と呼ばれ親しまれている。ダニーデン空港で見かけたチーズロールのポスターにはこう書かれていた。 “ Even Japanese visitors are in awe of our Southern Sushi.” (日本人の方々も、私たちのサザン・スシに一目置いています) (2017年6月撮影・文:倉谷清文) ※この記事はTHE PAGEの写真家・倉谷清文さんの「フォト・ジャーナル<野生動物との共存ニュージーランド> 倉谷清文第6回」の一部を抜粋しました。