日本大好きなブラバゾン調教師は藤沢和雄元調教師の旧友 あの名馬にも関係が…／三嶋まりえ奮闘記
【三嶋まりえ奮闘記・第６回】
奮闘記の第６回は、日本人が働くアイルランドの厩舎へ。 これまで受け入れたことのある日本人は１２人と、日本が大好きなリチャード・ブラバゾン調教師。かつてはニューマーケットで研修していた藤沢和雄元調教師と一緒に働いていました。厩舎に置かれたアルバムにはツーショット写真も。数々の写真を見ていると、日本との関わりが深いことがよく分かります。 ２０１０年に英愛２か国のオークスを制し、１０、１１年のエリザベス女王杯を連覇したスノーフェアリーの育成を行っていたこともあり、スノーフェアリーが以前いたという馬房には、しっかりと名札がつけられていました。
ブラバゾン厩舎で働く日本人の方も…
松川紘大さん（２５）は、２年ほど前にアイルランドに来て、カラ競馬場の近くにあるブラバゾン厩舎で働いています。松川さんが担当しているのは、ロペデヴェガ×ブロデリーアングレーズの２歳馬。現時点で６００キロくらいあるものすごく大きい馬なんです。「デビューはまだまだ先だと思います」と松川さん。私が見た一番大きい馬はドンフランキー（６０７キロ＝クラスターＣ）ですが、この馬はまだ２歳ですから、成長したらさらに大きくなりそう。ドンフランキーのように、愛される存在になるといいですね。 この厩舎にいるほとんどの馬を紹介してくれましたが、驚いたのは４歳や５歳でもまだデビューしていない馬が複数いたこと。「こっちはあまり急がないですね。日本みたいにこの時期で終わり、というのはなく、年齢問わず出られるレースはありますから」と説明してくれました。 そして、厩舎には見慣れない機械が。〝VitaFloor〟というもので、馬のリハビリセンターや動物病院などでも使われているそう。本来は馬が乗るものなんですが、実際に乗せてもらうと細かく振動して、なんだかアトラクションみたい（笑い）。「落馬したときとかに乗るとスッキリするんです（笑い）」と松川さん。どうやら人間にも効果はあるようです。
