子どもの集中力を最大限に高めるタイマー活用術 大学受験まで使える「ポモドーロ・テクニック」
勉強に集中するためにぜひ取り入れてほしいのが、タイマーを使った時間管理。 子どもの集中力を最大限に引き出すコツを、学習塾STUDY HOUSE代表・須合啓先生の著書、『自分から進んで学ぶ賢い子の育て方』よりご紹介します。 【漫画】「集中力が高い子ほど、乳幼児期に体験している「フロー状態」とは? ※本稿は須合啓著『自分から進んで学ぶ賢い子の育て方』(明日香出版社)より一部抜粋・編集したものです
集中力を高めるタイマー活用術
子どもの集中力を高めるためには、適切な時間管理が不可欠です。その中でも特に効果的なのが、タイマーを活用した学習方法です。タイマーを使うことで、子どもは時間を意識しながら集中して学習に取り組むことができます。
ポモドーロ・テクニック
ポモドーロ・テクニックは、25分間の集中作業と5分間の休憩を1セットとする時間管理法です。この方法は、子どもの集中力を最大限に引き出すのに非常に効果的です。 【タイマーの使い方】 1 タイマーを25分にセットし、学習を始めます。 2 タイマーが鳴るまで、集中して学習に取り組みます。 3 タイマーが鳴ったら、5分間の休憩を取ります。 4 このサイクルを繰り返します。 この手法は、子どもの年齢や集中力に合わせてアレンジして活用します。たとえば、小学生低学年であれば、15分集中、5分休憩といったように、集中時間を短くするとよいでしょう。 ポモドーロ・テクニックは将来大学受験をする際にも有効です。たとえば、高校受験が5教科受験なのに対して、大学受験は17科目ある生徒がいます。1日の中で数多くの受験科目を勉強する意味でも、短い時間で集中して勉強することができるポモドーロ・テクニックは有効なのです。
キッチンタイマーやスマホアプリを活用
タイマーには、キッチンタイマーやスマートフォンのタイマーアプリなど、さまざまな種類があります。それぞれの特徴を踏まえて使い分けることで、より効果的な時間管理が可能になります。 【キッチンタイマーの活用】 ・目に見える形で時間の経過を確認できます。 ・チクタクという音が、時間の感覚を養うのに役立ちます。 ・操作が簡単で、子どもでも扱いやすいです。 【スマホアプリの活用】 ・多様な機能を持つアプリを選ぶことができます。 ・学習記録と連携させることで、長期的な時間管理が可能です。 ・視覚的に楽しいデザインのアプリを選ぶことで、子どもの興味を引きやすいです。 タイマーは、子どもの年齢や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。たとえば、小学生にはカラフルで楽しいデザインのキッチンタイマーを、中学生以上にはスマホアプリを推奨することが多いです。 タイマーを活用した時間管理は、子どもの自己管理能力を高めるとともに、集中力の向上にも大きく貢献します。また、時間を意識することで、脳の「締切効果」を利用することができて、効率的で間延びしない学習が身につきます。ただし、タイマーに頼りすぎず、子どもの状態や学習内容に応じて柔軟に対応することも重要です。次の項目では、より具体的な1日のスケジュール作りについて見ていきます。 ※私はタイマーを使って1問ごとに時間を計測させています。そのことで全部で〇問あれば、おおよそ〇時間かかることがわかって、計画の見通しがたつからです。また、基礎問題や練習問題は何回も解かせます。1回目の計測タイムより2回目以降の計測タイムが縮まれば、生徒も優越感を味わえます。 ココが大事:タイマーを使って、集中力と時間管理能力を育もう
須合啓(学習塾STUDY HOUSE代表)