【淀ちゃん訴訟】マッコウクジラの死体処理費8019万円の随意契約 住民グループが提訴「違法性を認識して契約、大阪市に損害」主張
淀川で死んだマッコウクジラ「淀ちゃん」の死体処理。高いと言われた処理費をめぐり、大阪の市民グループが提訴しました。去年1月、淀川の河口付近に迷い込み、「淀ちゃん」と呼ばれたクジラ。死んだ後、大阪港湾局と契約した海運業者によって紀伊半島沖まで船で運ばれ、海に沈められました。 【当時の映像を振り返る】迷いクジラ『淀ちゃん』海へ 和歌山・白浜沖へ向かう船を上空から追う その処理費用について、大阪市は当初3774万円と試算しましたが、その後引き上げ、倍以上となる8019万円で随意契約しました。
担当外の課長が、金額引き上げを進言
業者との交渉をめぐっては、担当ではない当時の経営改革課長が、担当者らに金額を引き上げるよう強く進言していました。 この処理費用をめぐり、きょう訴えを起こしたのは、大阪の市民グループ「見張り番」のメンバーです。 訴状などによりますと、市民グループは、「他の業者を検討しておらず、特定の業者と契約するためにあえて随意契約をおこなった」などとして、契約自体が無効と主張しています。 また、担当ではない当時の経営改革課長が当時の局長らに、金額の引き上げや「根拠は後から検討すればよい」などと進言していたとし、当時の局長らが「契約の違法性を認識し市に損害を与えた」と主張しています。 市民グループは、大阪市の横山市長に対し、当時の局長や課長ら3人と、海運業者に約8000万円の損害賠償請求をするよう求めています。
住民監査請求では「必要のない支出が含まれている疑い」
すでに今年2月、市民グループは住民監査請求を行い、市の監査委員は処理費に「必要のない支出が含まれている疑いがある」と指摘しています。 市は契約が適正だったかどうか調査を進めていて、来月中にも結果を公表する方針です。