小学6年生、ベニズワイ丸ごと1匹味わう 富山県射水で恒例のカニ給食、地震で不漁の新湊漁協提供
富山県射水市の小学6年生が地元産のベニズワイガニを丸ごと1匹味わう恒例の「カニ学校給食」が8日始まり、児童は新湊漁協から提供された大きなカニをおいしそうに味わった。 2024年度最初の実施校となった小杉小学校でセレモニーがあった。能登半島地震でベニズワイガニ漁が被害や不漁に直面したことを踏まえ、夏野元志市長は「関係者が子どもたちのためにと支援してくれた」とあいさつ。新湊漁協の塩谷俊之組合長は「地震後はカニ給食を続けられるかどうか悩ましかったが、漁師から『途絶えさせるわけにはいかない』と後押しされた」と紹介した。 代表児童2人が「射水市に生まれ、育ったこと、住んでいることに感謝したい」と述べた後、同漁協女性部のメンバーから甲羅の外し方や身の抜き取り方などを教わった。利波茉結さんは「丸ごと1匹は初めての経験で、いつか食べたいと思っていた。しっかりとカニの味がして、おいしい」と笑顔を見せた。
カニ学校給食は、地元の自然や食文化に理解を深めてもらおうと、2003年度に旧新湊市で始まった。今年は11月12日までに15校の740人余りが味わう。