ジョコビッチ、シナーを下して史上最多7度目のツアー最終戦V! 3度のグランドスラム制覇など今季7勝目に「これ以上は望めない」[Nitto ATPファイナルズ]【テニス】
ジョコビッチ、ラウンドロビンで敗れたシナーにリベンジを果たして史上最多7度目の優勝
男子ツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ)のシングルス決勝が現地19日に行われ、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、ラウンドロビンで敗れていたヤニック・シナー(イタリア/同4位)を6-3、6-3で破り、史上最多7度目のタイトルを手にした。 【動画】ジョコビッチがシナーを圧倒! 史上最多7度目の優勝 マッチハイライト 今季は準優勝だったウィンブルドン以外の3つのグランドスラムを制すなど6つのタイトルを手にして、16度目の今大会を迎えたジョコビッチ。2012年から4連覇を果たすなど、昨年大会も1セットを落としたのみで全勝優勝し、ロジャー・フェデラー(スイス)に並ぶ史上最多6度目の優勝を果たした。 今大会のラウンドロビンでは、シナーに初黒星を喫したものの、ホルガー・ルーネ(デンマーク/同8位)、フベルト・フルカチュ(ポーランド/同9位)を下し、2勝1敗のグループ2位で決勝トーナメントに。準決勝では、それまでフルセットの戦いなどタフな戦いを強いられていたアルカラスを6-3、6-2で下し、9度目の決勝に進んだ。 決勝の相手となったのが、ラウンドロビンから全勝のシナー。敗れているジョコビッチにとっては同じ相手に同じ大会で敗れるわけにはいかない。前日には「数日前の試合を分析し、自分が勝つために何が必要かを理解するよ」と語っていた。 試合は立ち上がりから抜群のボールコントロールで簡単にポイントを失わないジョコビッチ。攻撃的なプレーを続けるシナーだが、それをあざ笑うかのように左右に揺さぶり、第4ゲームでブレークに成功。その後も2ポイント以上失わない盤石なサービスゲームを披露し、6-3で第1セットを奪う。 続く第2セットでも第1ゲームで先にストレートに展開したジョコビッチがラブゲームでブレーク。その後もシナーの攻撃をしっかり受け止めつつ、華麗なカウンターを放つなどジョコビッチらしいプレーでリードを守り抜き、5-3のリターンゲームでチャンピオンシップポイントを握るとシナーがダブルフォールト。史上最多7度目のツアー最終戦優勝を果たした。 試合後、ジョコビッチは「昨日のアルカラス戦と今日の試合は、今季僕がプレーしてきた中でのベストマッチだったと思う。(ラウンドロビンで)ルーネに勝って(8度目の)年間1位を決めた後、精神的にトーナメントに入りこめていなかった。準決勝に出られたのはシナーのおかげ。『今こそステップアップしよう』と思った。そして、本当にレベルの高い試合を2試合できた」とコメント。 「今年、チームと僕、そして家族が過ごしてきたことへの褒美だよ。最も成功した年の一つだ。グランドスラムと今大会のうち4つで優勝し、ウィンブルドンでは決勝に進出した。正直、これ以上は望めない。今季をとても誇りに思う」と最高の形でツアーを締めくくることができたとした。 そして、来年はパリ五輪がある。グランドスラムやすべてのATPマスターズ1000でタイトルを手にしてきたジョコビッチにとってオリンピックはまさに鬼門。過去4度出場し、2008年北京五輪の銅メダルが最高記録となっている。 「来年のグランドスラム以外の大きな目標の一つであることには間違いない。最も遅いサーフェスから最も速いサーフェスとなり、そしてまた最も遅いサーフェスに戻るという難しいスケジュールになる。自分の望む場所で最高のテニスができるように、準備やトレーニングの計画をどうするかチームとよく話さなければならないね」と悲願の金メダル獲得のためにしっかり準備していきたいとした。
Tennis Classic 編集部
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