まるでジャングル 約3メートルにも育ち4万本 出雲の地で「サトウキビ」 老舗和菓子店がブランド化目指す
まさかの農産品でブランド化を狙います。 沖縄県や鹿児島県など暖かい地域で生産が盛んな砂糖の原料サトウキビ。 実は島根県出雲市でも栽培が始まっていることをご存じでしょうか? 栽培を働きかけたのは地元の老舗和菓子店です。 【写真を見る】まるでジャングル 約3メートルにも育ち4万本 出雲の地で「サトウキビ」 老舗和菓子店がブランド化目指す 小豆の豊かな香りと濃厚な甘み、心と体を芯から温めてくれる、和の甘味・ぜんざい。 出雲市にある老舗和菓子店「坂根屋」が、食材の選定から製法まで特に力を入れているのが「出雲ぜんざい」で、店屈指の人気商品です。 これまでも出雲産の食材にこだわってきましたが、このほど、こんな材料まで出雲産のものにしました。 坂根屋 坂根壮一郎 社長 「こちら出雲産のサトウキビで作った糖蜜でございます。深い甘みですね、煮詰まった美味しい糖蜜です。」 沖縄県や鹿児島県といった暖かい地域での生産が盛んなサトウキビですが、じつは出雲市内の農園でも栽培が行われています。 収穫前には約3メートルにも育つサトウキビが実に4万本。 まるでジャングルのようです。 しかし、いったいなぜぐっと冷え込む山陰で栽培しているのでしょうか? 坂根屋 坂根めぐみ 取締役 「すべての材料を出雲産にしたいという思いがありまして私たちができたサトウキビはすべて買い取りさせていただくってことで始めて頂いております。これまでは気候的にまったく合わないと思ってたので、まさかサトウキビがこんなにとれるなんて思ってもなかったですけどチャレンジしてみたところ、出来たということで数を増やしていただいているところです。」 以前キャッサバなどを作っていたものの売れずに困っていた生産者に、かわってサトウキビの栽培をお願いしたのが始まり。 これまでは気候的に合わないとされていましたが、温暖化の影響もあってか、試行錯誤の末、山陰でもこれだけの量が収穫できるようになったそうです。 坂根屋 坂根めぐみ 取締役 「やはり風味がさらに増して、通常の砂糖よりもコクがあって美味しいと好評いただいてます。」
寒い地域で育ったサトウキビは繊細な甘みが特長ということで、ぜんざいもより上品な味わいに。 坂根屋ではオール出雲で作られるぜんざいの売り出しをはかりつつ、同時に出雲産サトウキビのブランディングも狙います。 今後はさらに収穫量を増やしていくということで、出雲の新たな名産品となるかもしれませれん。
山陰放送