台湾の総統選 候補者の顔触れ出そろう 三つどもえの戦いへ
(台北中央社)来年1月13日に投開票が行われる総統選の立候補受け付けが24日に締め切られた。与党・民進党の頼清徳(らいせいとく)副総統と最大野党・国民党の侯友宜(こうゆうぎ)新北市長、野党第2党・民衆党の柯文哲(かぶんてつ)前台北市長による三つどもえの戦いとなる。無所属での出馬を目指していた鴻海(ホンハイ)創業者の郭台銘(かくたいめい)氏はこの日、選挙からの撤退を表明した。 頼、侯、柯の3氏はいずれも政党推薦方式で立候補した。各世論調査の結果で民進党を追う形となっていた国民党と民衆党は、候補の一本化を模索したものの、実現しなかった。 12月11日にはくじ引きで各候補者の番号が決められ、同15日には候補者の名簿が告示される。中央選挙委員会は同月中に4回のテレビ政見発表会を行う予定で、うち3回は総統候補、1回は副総統候補が対象になる。 頼氏は米ハーバード大学で修士号、侯氏は中央警察大学で博士号、柯氏は台湾大学で博士号をそれぞれ取得している。副総統候補を含め候補者の中に台湾大学法律学科の卒業生がいないのは、1996年に初の総統直接選挙が行われて以来、初めて。 頼氏は成功大学付属病院の医師として活躍後、国民大会の代表や立法委員(国会議員)を歴任し、2010年から南部・台南市長に2回当選した。17年には行政院長(首相)となり、20年から現職。 侯氏は内政部警政署署長(警察庁長官)、中央警察大学校長などを経て10年に新北市の副市長に就任し、18年から現職で、現在は2期目。柯氏は台湾大学付属病院の医師だったが、14年から台北市長を2期務めた。19年には民衆党を立ち上げ、初代党主席(党首)となった。 (頼于榛、陳俊華/編集:齊藤啓介)