試合後、インタビューに応じる山本（撮影・小林信行）

　「ドジャース４－９メッツ」（１９日、ロサンゼルス） 　ドジャースの山本由伸投手がメジャー５度目の先発マウンドに臨み、２戦連続アーチを浴びるなどしたが、６回４失点、自責点３で初のクオリティースタート（ＱＳ）を達成。移籍後最長の６回で同最多の９奪三振をマークしたが「試合に負けてるので良くなかったのは間違いない。ただいいところも出てきたので、勝てるように頑張りたい」と語った。 【写真】２回、本塁打を浴びぼう然とする山本 　初回を三者凡退、２奪三振で立ち上がった山本。だが「いいボールもあったしよくないボールもあった」と二回に悪夢が待っていた。先頭のアロンソを三振に仕留めたが、１死からＤＪ・スチュワートに初球のストレートを完璧にとらえられ、打球はスタンドに飛び込んだ。マウンドで思わず表情をゆがめた山本。２戦連続の被弾だ。 　さらにスミスのエラーでなおも１死二塁のピンチを背負い、マクニールの４球目にピッチクロック違反をとられる場面も。バタバタした内容になったが、高めのストレートで空振り三振。ベイダーに対してはうまくボール球を振らせてたが、高めの直球を捉えられて中前にはじきかえされてもう１点を失った。 　三回も先頭打者に四球を与える苦しい内容。次打者マルテにもフルカウントからの直球を完璧に捉えられて左翼フェンス直撃の二塁打を浴びた。リンドーアは浅い中飛に仕留めたが、アロンゾには浮いたカーブを右前に運ばれた。痛い３点目を失うと、なおも１死一、三塁からＤＪ・スチュワートにセンターへ特大の犠飛を許した。 　四回はマクニールを左飛に仕留めたが、ストレートがシュート回転したところを捉えられた。ベイダーにもカーブがインサイドへ抜けるなど、明らかに力みが感じられた。ストレートを右翼へはじき返されてエンタイトルツーベース。続くウェンデルにはカーブを左前にはじき返され１死二、三塁とピンチを広げた。 　ニモは低めのスプリットで空振り三振。マルテも低めの同球種で空振り三振に仕留めてピンチを脱した。五回は変化球主体に配球を変えて８球で三者凡退。移籍後最長となる六回のマウンドにも上がり、２死二塁のピンチを背負ったがメジャー自己最多の９Ｋを奪ってＱＳを達成した。 　「６回までいけたのは前回より良かったのかもしれないですけど、もっと投げれた方がいいと思いますし。失点してしまっているので立ち上がりからいいピッチングできるように」と山本。「いろんな違いの部分では慣れてきていると思いますし、いいボールも増えてきているので次回に向けて練習を頑張りたい」と前を向いた。 　山本はオリックス時代の昨季、１６４投球回でわずか２被弾だったが、メジャーでは１７回１／３で３被弾。だが四回以降の粘りの投球は次回登板へ向けて一つの収穫と言えそうだ。