平均10%!大胆値下げ商品の売れ行きは3割増に 福井の食品スーパー運営コスト削減で実現
福井テレビ
2024年度に入り値上げされた食品の品目数は、3223品目です。昨年度に続き、食品の値上げの流れは止まりません。こうした中、県内のある食品スーパーが商品の価格を見直し、一部の食品を今月から値下げしました。どうして値下げに踏み切ったのか、そして、なぜ値下げができるのか取材ました。 民間の調査会社・帝国データバンクによりますと、食品メーカー主要195社の商品で 5月値上げされたものは417品目。オリーブオイル製品や大型ペットボトルなどで大幅な価格引き上げが行われ、5月単月の平均値上げ率は31%と、データの統計を開始した2022年1月以降で初めて30%台を記録しました。 こうした中、県民せいきょうの食品スーパー「ハーツ」は、店内にある食品の一部の 価格を見直し、購入頻度の多い商品のうち約300品目を「ハーツプライス」と銘打って5月から値下げして販売しています。 値下げ率は、なんと平均10%です。例えばマヨネーズは、4月までは368円で販売していたところ、5月は338円。ケチャップは298円だったところを238円で販売しています。そして、値上げ幅が特に大きかったオリーブオイルについては、ハーツプライス商品は売り切れでした。 ハーツさばえの平田周作店長は、どうしてこの時期に値下げができのかという質問に「運営コストを下げることに力を注いでいる」と答えてくれました。値上げラッシュが続く中で、なぜ値下げができるのか。 ハーツの店舗では、お惣菜の調理で使った器具を洗う自動洗浄機を導入したほか、か商品棚をスライド式にすることで、品出し・陳列業務の効率化を図ったり、作業にかかる人数や時間を減らしたりすることで、店舗運営にかかるコストを削減しました。こうした営業努力が、今回の価格の見直しにつながったといいます。 客からは「年金生活だから助かる。いつも高くなったと思って買い物しているんで、少しでも安いのは助かる」と歓迎の声が相次いでいます。平田店長は「(値上げで)生活が大変だと聞いている。少しでもお買い得にすることで、組合員(お客様)の暮らしの役に立てればいい」と話します。 対象商品の売れ行きは、前年の同時期と比べて“3割増し”だということです。「ハーツプライス」は、県内のハーツ全店で期限を設けずに実施し、随時、対象商品の見直しも行っていく予定です。
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