〈犯人はまさかの…?〉Googleマップの悪質クチコミで訴訟問題に。嫌がらせ・削除業者からの営業に悩まされる医院の実情
クチコミ削除業者のマッチポンプの可能性
Googleクチコミのやっかいな点が、誰でも手軽に書き込めるわりに、削除することがとにかく大変なことだ。投稿した本人が削除することは簡単だが、ほかの誰かが投稿を削除させることにはかなりの労力を要する。 「まず、クチコミ削除業者に依頼すると、10~30万円ほどで削除できる場合もありますが、これをするとGoogleの規約違反によるペナルティや法に抵触する恐れがあるのです。また、仮に削除できたとしても、またすぐに書き込まれる可能性があります。 削除しても、『削除された!』『この医院はクチコミ対策をしていて卑怯だ』と書き込まれるケースなんかも……。そしてそもそも、悪質なクチコミは、削除業者によるマッチポンプである可能性もあるのです」 実際に悪質なクチコミが多く書かれている医院などには、削除業者からの営業メールや手紙が届いている。その一例を見せてもらうと、“悪質なクチコミを放置すると大変なことになります”と恐怖感を煽っている文面が載っていた。 このような嫌がらせに耐えかねた医院の中には、Googleマップへの掲載を取りやめたところまであるというが、いまやほとんどの人はGoogleマップを頼りにして歩いているため、利用者が店舗にたどり着くのが困難になってしまう。もはやどうしようもないのが現状だ。 「このように問題点が多いGoogleクチコミですが、実際に集客に大きく影響するため、医院側としてはなかなか無視することができません。 投稿と引き換えに割引やプレゼントを行うなどでクチコミを集めている歯科医院もあり、そのような手法を推奨するコンサルタントも存在しますが、これはGoogle規約や法律に抵触します。先日初めて、消費者庁から措置命令が出ました」 嫌がらせをするのが個人だけならまだしも、それを利用してずるがしこくお金を稼ごうとする企業まで登場してしまうと、いよいよ手の打ちようがない。