23年の航空需要、コロナ前9割超に回復=IATA旅客実績
IATA(国際航空運送協会)が発表した2023年暦年の世界旅客輸送実績によると、国際線と国内線の合計は、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)が前年比31.0%増、有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)が36.9%増となった。新型コロナウイルス前の2019年と比較するとASKは5.6%減、RPKは5.9%減で、コロナ前をやや割り込んでいるものの、9割以上まで回復した。ロードファクター(座席利用率、L/F)は3.6ポイント上昇(19年比0.3ポイント低下)の82.3%だった。 ◆国内・国際線合計 対象は日本を含むアジア太平洋と、欧州、北米、中東、中南米、アフリカの6地域で、航空会社の国籍を基準に調査。国際線と国内線の合計を地域別で見ると、アジア太平洋地域はASKが75.1%増(12.3%減)、RPKが96.3%増(14.0%減)で、L/Fは8.7ポイント上昇(1.6ポイント低下)の80.3%だった。 L/Fは6地域すべてで前年を上回った。欧州は3.1ポイント上昇(0.8ポイント低下)の84.4%、北米が0.9ポイント上昇(0.4ポイント低下)の84.4%、中東が4.7ポイント上昇(3.8ポイント上昇)の80.0%、中南米が1.8ポイント上昇(0.7ポイント上昇)の83.2%、アフリカが0.5ポイント上昇(1.0ポイント上昇)の72.8%だった。 ASKとRPKは6地域すべてで前年を上回った。 RPKから割り出した地域別の旅客輸送シェアは、アジア太平洋地域が31.7%(前年比9.6ポイント上昇)、欧州が27.1%(3.7ポイント低下)、北米が24.2%(4.6ポイント低下)、中東が9.4%(0.4ポイント低下)、中南米が5.5%(0.9ポイント低下)、アフリカが2.1%(前年並み)となった。
Yusuke KOHASE