深夜の客の受け皿に たこ焼き「ちえちゃん」が深夜に営業時間拡大―熱海
熱海市渚町の「熱海たこ焼き工房chiechan(ちえちゃん)」(松本知恵店主)は熱海サンビーチ近くへの移転をきっかけに、営業時間を深夜まで拡大した。周辺に夜遅くまで営業している飲食店が少なく、飲食店を探してさまよう客の受け皿になろう―と決心した。松本さんは「明るく楽しい店にして、暗い場所を照らしたい」とほほ笑む。 同店はたこ焼き専門店で、2021年に初川沿いで開業した。昨春、サンビーチから徒歩2分ほどの場所に店を移した。移転前の営業時間は午後1~10時だったが、移転後は午後5時(休日は3時)~午前1時に変更。他店が営業を終えた後も明かりをともし続けている。 渚町周辺で午後10時以降に開けている店は少ない。同店にも夜に「どこでご飯を食べたらいいか」と尋ねる客がいるという。 深夜は酒を飲んだ後のしめに立ち寄る客が多く、たこ焼きを食べながら酒を楽しんでいる。客層は若年層や男性の団体が主で、宿への持ち帰りを注文する人もいる。近くで飲食店を営む女性は「営業後に使っている。午後11時以降になり、店が限られているのでありがたい」と喜ぶ。 松本さんは「ただのたこ焼き屋ではなく、夜の食事が楽しめる場所にしたい。『最後はたこ焼きでしめよう』と思ってもらえるよう、認知度を高めていきたい」と意気込む。
伊豆新聞デジタル