中国の李強首相が来月中旬、オーストラリアを訪問する予定が固まりつつある。オーストラリアではキャンベラとパースを訪問し、資源プロジェクトの採掘現場などを視察する予定だ。 　李首相はまずキャンベラでアルバニージー首相と会談し、その後パースに飛んで西オーストラリア（ＷＡ）州ピルバラにあるリオ・ティントと中国の宝武鋼鉄集団との合弁鉄鉱石プロジェクトを視察する意向。ＷＡ州のクック首相や産業界トップらとも会談し、オーストラリアの資源産業での中国の重要性について訴えるものとみられる。 　両国間では近年、過去の関係悪化から雪解けが進んではいるものの、政治的なしこりが依然として存在するのも事実。中国は、オーストラリアの連邦議員団が台湾を訪問して20日に開かれる頼清徳新総統の就任式に参加することで非難を表明しているほか、オーストラリアもまた、中国軍機が黄海上でオーストラリア海軍のヘリコプターに危険行為を行った問題で中国に抗議している。