【巨人】桑田真澄2軍監督が「自分の好きな県」静岡でのくふうハヤテ戦へ意欲…ファーム交流戦
巨人2軍は、今季からウエスタン・リーグに参入したくふうハヤテと、11日からのファーム交流戦3連戦(草薙、ちゅ~るスタジアム清水)で初対戦する。今季から指揮を執る桑田真澄2軍監督(56)は「野球界の底辺拡大のために一緒にやっていけたらうれしい」と心待ち。高卒2年目の浅野翔吾外野手(19)や、今季育成から支配下に昇格し、1軍デビューも果たした京本真投手(20)ら有望株がそろうチームを、ファームを担当する小島和之記者が紹介する。 桑田2軍監督率いる巨人が、静岡でくふうハヤテと初めて戦う。今季就任した指揮官は「供給」「調整」「育成」の3つを大きなテーマに掲げている。科学的なアプローチを取り入れながらコーチ陣、専門職のスタッフの知識やノウハウをフル活用することを重視。「今後のジャイアンツの土台づくりをしたい。それが僕の使命」と情熱を注ぎながら強化を進めている。 投手陣では今季ソフトバンクからトレードで加入し、1軍で2勝を挙げている高橋礼、来日1年目の昨季1軍で5勝をマークしたメンデスらが先発ローテを担い、1軍昇格を目指して調整を進めている。若手の有望株では3月に支配下登録され、リリーフで1軍デビューもした京本らが、1軍で羽ばたくために課題と向き合っている。京本は「1日でも早く1軍に戻ってやり返したい」と再昇格への強い思いを胸に登板を重ねている。 野手では2年目を迎えた22年ドラフト1位・浅野が、試行錯誤のシーズンを過ごしている。今季はプロ入り初の開幕1軍入りを果たしたが、3試合9打数無安打で4月8日に2軍降格。阿部監督からは「本当に狙った球、球種が来たのか、それでスイングかけられたのか」と、打席での待ち方を指摘された。 桑田2軍監督は浅野の能力を高く評価しつつ、状況に応じてプレーする判断力=野球脳の向上を求めている。浅野自身も相手投手のデータを分析し、狙い球を絞るなど打席で工夫しながら、飛躍のきっかけをつかもうともがいている。また、球を捉えるポイントをできるだけ捕手方向に近づけ、左中間から右中間へ強い打球を打つ意識を体に染み込ませることで、打撃の安定性にも励んできた。 桑田2軍監督は1、2戦目が行われる草薙球場で現役時代に登板経験がある。「静岡にはいいゴルフ場もあり、食事もおいしく、自分の好きな県。以前から野球熱も高い地域ですし、こうして2軍に参入したことで野球界の底辺拡大のために一緒にやっていけたらうれしいです」と試合を心待ちにした。(巨人ファーム担当・小島 和之) 〇…島田市出身の巨人・加藤廉内野手(25)は、がい旋試合を待ちわびていた。島田工を経て、東海大海洋学部(現・東海大静岡)から20年育成ドラフト12位で入団。今季で4年目を迎え、支配下昇格へ奮闘する若武者は「応援してくれる人が静岡にはたくさんいます。元気のあるハツラツとしたプレーと、自分の持ち味でもある思い切りのいいバッティング見せられたら」と意気込んだ。 ◆観戦ガイド ▼開催日 11日(午後6時開始)、12日(同5時開始)は草薙球場。13日(同1時開始)はちゅ~るスタジアム清水。 ▼料金 自由席は大人1500円、小中学生1000円、未就学児は無料。当日券は試合開始1時間半前から購入できる。両球場とも追加料金を払えばS席が設定されて いる。 ▼招待 球団では県在住者を対象に合計8試合に5000人の無料招待を実施。草薙の2試合は対象になっており、球団公式ホームページから申し込みができる。 ▼イベント 11日の第1戦は鈴木康友知事が始球式を行う。 ▼アクセス 草薙球場は、静岡鉄道・県総合運動場駅から徒歩3分、JR東海道線・東静岡駅から徒歩20分。ちゅ~るスタ清水は、JR清水駅みなと口から無料シャトルバスが運行。
報知新聞社