「文化財防火デー」奈良・宝山寺で雪の中一斉に放水
26日は「文化財防火デー」
「文化財防火デー」で消防訓練 生駒・宝山寺で一斉放水 報告:岡本ゆか 撮影・編集:柳曽文隆 THEPAGE大阪
「文化財防火デー」の26日、奈良県生駒市の宝山寺(ほうざんじ)で消防合同訓練が行われ、雪が降る中、生駒市消防署の隊員らが一斉放水を行った。 【動画と拡大写真】<うそかえ祭>道明寺・うそ鳥を「替えましょう、替えましょう」
氷点下の中、寺院関係者ら訓練に参加
文化財防火デーは、1949年1月26日に現存する世界最古の木造建造物である同県の「法隆寺」の金堂が炎上、壁画が焼損したことから、これを教訓に1955年に制定された。 生駒市消防署では、毎年、文化財防火デーに合わせ同市内の宝山寺と長弓寺でそれぞれの寺院関係者が参加した消防訓練を実施している。 訓練が開始される同日午後2時前後は、同寺付近で雪が降り、マフラーや手袋で防寒対策を施した参拝客らは、軒下で訓練の様子を見守った。 気象庁によると、訓練が行われた同日午後2時の生駒山の気温は氷点下1.9度で、消防や寺の関係者らは寒さをこらえながら訓練を開始した。
仏像運び出し、救助、一斉放水の訓練もきびきびと
今回の訓練は、寺から出火したという想定で同寺の関係者が119番通報。自衛消防隊が消火活動を行うと同時に、関係者が貴重な仏像を運び出す作業を行った。また、けが人がいるという想定のため、駆けつけた消防隊員が迅速に救助活動を行い、一斉放水も行われた。 訓練終了後、同消防署南分署の西川誠分署長は「すごい雪で寒い中、寺院関係者の皆さんはきびきびと動いて頂きました。こうした訓練を通して、火の元への注意、そして、もしもの時の迅速な行動や連携につながると思います」と話していた。