『アンナチュラル』の“黄金トリオ”が日曜劇場に 神木隆之介の“ヤバい人”演技に注目!?
芸歴28年で日曜劇場初主演となる神木隆之介
主演の神木も日曜劇場初主演。子役としてデビューし芸歴28年となる神木だが、途切れることなく様々な作品に出演している。そのためかテレビ好き、映画好きであればあるほど、彼を見かけるだけで子役の頃の姿がチラついてしまうのではないだろうか。だが、そんな神木もNHK連続テレビ小説『らんまん』(2023年前期)、『ゴジラ-1.0』の敷島浩一役などを経て、家族や大切な人を守りながら、仕事で大きな責任を背負うキャラクターも似合うようになってきた。これまで、重厚なストーリー展開で考えさせられる、“大人の作品”が多かった日曜劇場で、神木は新たにどんな姿を見せてくれるのだろうか。 しかし、“黄金トリオ“の作品に神木が主演というのは、正直意外だった。これまでの作品での主要人物と神木から感じられる雰囲気がアンマッチだったからだ。『アンナチュラル』のミコト(石原さとみ)や『MIU404』の志摩(星野源)は、穏やかそうだが、自分の譲れないところに関しては頑として譲らない。その頑固さが周りを見えなくしてしまい、危ない行動に出てしまうこともあった。一見“常識人”に見える“ヤバい人”なのだ。 一方、『アンナチュラル』の中堂(井浦新)や『MIU404』の伊吹(綾野剛)は行動が型破り。一目で要注意人物だということがわかる。だが、こういう人ほどいざという時は冷静で周りが見えており、“ヤバい人”が暴走しそうになった時に止めてくれる。つまり、彼らは一見“ヤバい人”に見える“常識人”である。こうしてみると神木はどのタイプにも当てはめにくい。ふんわりとした雰囲気が優しさを感じさせるが、その分、どこかひ弱そうなキャラクターがハマる印象だ。神木が本作でどのような人物をどのように演じていくのかにも注目していきたい。
久保田ひかる