<雄風を起こせ!・’22センバツ花巻東>選手紹介/1 宮沢圭汰内野手/熊谷陸内野手 /岩手
3月18日開幕の第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する花巻東。選手はかつて大谷翔平や菊池雄星も暮らした男子寮「雄風寮」で寝食を共にする。昨秋の東北地区大会や明治神宮大会での活躍に続き、大舞台でも勢いのある雄風を起こそうと練習に励む選手たちを紹介する。【松本ゆう雅】 ◇強みの選球眼で粘り 宮沢圭汰内野手(2年・遠野東中出身) 「何でもできる選手」とチームメートからの信頼が厚いリードオフマン。昨秋の県大会準決勝で夏の覇者、盛岡大付を突き放す2打席連続本塁打を放つなどパンチ力のある打撃が魅力だ。 打撃力が飛躍したのは2年になってから。フォームを改善し、トップの位置と右足の間隔を大きく取るようにした。ボールへのインパクトの強さが増し、変化球への対応力が上がった。その結果、練習試合を含め1年間で17本塁打を放つなど長打力に磨きがかかった。 自身の強みは「選球眼のよさ」という。昨秋の公式戦14試合で三振はわずか三つ。追い込まれてもしぶとく粘り、出塁につなげる。 「打てる1番」を目指し、この冬は1日1000本以上振り込む。「先頭打者として点に絡んでいく」との意識が強く、チームの先陣を切って日本一への足がかりを作る。 ◇ミスで奮起、堅守光る 熊谷陸内野手(1年・和賀西中出身) 1年生ながら出場した昨夏の岩手大会決勝の盛岡大付戦でライナー性の打球を止めきれず出塁を許した。失点に絡み「自分のミスで負けたようなもの」と悔やんだ。 そこから奮起し、練習後も自主的に残り30分間ノックを受ける。「もう自分のミスでチームに迷惑をかけられない」と、一球に対する意識を変え、基礎練習を徹底した。昨秋に新チームになってからの公式戦10試合では無失策と堅守が光る。「内野の司令塔」とも称される二塁手に成長した。 打撃力向上もこの冬の課題だ。長さや重さの異なるバット4本を使って振り込む。バントなどを決められる器用さが強みだが、長打も狙う。 センバツに向け目標に掲げるのは「打倒・大阪桐蔭」。「上位打線につなげる打撃を心掛け、泥臭く塁に出る」と意気込む。 =つづく