打線の停滞ムードを振り払ったのは、やはり主砲の底力だった。 巨人の4番岡本和が、1点を追う六回に同点の適時打。「短期決戦は個人のことなんてどうでもいい」。強い思いで臨み、期待に応えてみせた。 オコエが二塁打で好機を築き、2死二塁で打席へ。初球だった。高めの変化球を中前にはじき返し、CS2戦目にしてようやくチームに初得点をもたらした。「浮いたボールは積極的にいこうと思っていた。まずは同点になってよかった」 前日の第1戦。巨人はわずか4安打に終わり、零敗を喫した。この日も五回まで散発3安打で得点なしと、つながりを欠いていた。レギュラーシーズン終盤に左脇腹付近を負傷した吉川が離脱した影響で、打線に狂いが生じていたのは明白だった。 「短期決戦は誰が打つ、誰が打たないとか関係なく、役割を果たしていかないといけない」と話していた岡本和。リーグ戦全試合で4番に座り、4年ぶりの優勝に導いた頼もしさは健在だ。
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