市川染五郎 祖父・白鸚と父・幸四郎と歌舞伎舞台へ「存分にかっこつけてやりたい」
■「父はとにかく歌舞伎が好きな人」
――歌舞伎俳優としての幸四郎さんと、お父様としての幸四郎さん、違いはありますか? 「違いはないです。父自身も“何か変えているということはない”って言っていたことがありますし。とにかく歌舞伎が好きな人なので、その好きな気持ちを舞台にもぶつけていると思います。もちろん先輩ですし、教えを乞う立場ですけど、家にいてお芝居の話をしていても、自分が経験してきたことを対等にというか、ラフな感じで色々教えてくれる感じですね」 ――ドラマや映画、モデルなど幅広いジャンルで仕事していますが、そういった仕事は本業である歌舞伎のお芝居にいい影響っていうのは与えていますか? 「それはあんまり意識してないというか。意識してないところで影響しているのか分かんないんですけど。その作品のことだけを考えて、現場に入るようにしています。“歌舞伎役者だから歌舞伎のために違うことやります”っていうのは、それぞれの現場で関わってくださっている方にも失礼だと思うんです。その時々、別の世界で必要としてくださっているのであれば、その現場のことだけを考えて、その作品に対してだけ全力でやるっていうことだけを考えています」 ――その中でも印象に残っている仕事はありますか? 「やっぱり大河ドラマに出させていただいたのは大きかったです。祖父や叔母(松たか子さん)も、三谷幸喜さんの作品には昔からよく出させていただいていて、そこからのご縁ではあるんですけど。自分が初めて共演させていただいたのは、三谷さんが演出をされた歌舞伎『三谷かぶき』で、色々なことを勉強、吸収させていただきました。三谷さんとのご縁っていうのはすごくうれしいです。また何か出させていただけたらなと思っています」 ――今後、歌舞伎以外のお仕事で挑戦したいことは? 「歌舞伎以外では…去年、大河ドラマと映画に出させていただいたんですけど、どちらも時代劇だったので、現代劇の映像作品! そろそろ出られたらいいなと思っています」