【米アカデミー賞2024速報】役所広司主演『PERFECT DAYS』は惜しくも受賞ならず…国際映画賞の受賞は『関心領域』
日本勢注目!エルではオスカーのゆくえをリアルタイムで随時レポート
第96回アカデミー賞授賞式が現地時間3月10日(日本時間翌11日)に開催。昨年に引き続き、司会はジミー・キンメルで、会場は例年通りドルビー・シアター。 今回日本勢でノミネートされていたのは、長編アニメーション部門で宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』、国際長編映画賞にヴィム・ヴェンダース監督の役所広司主演作『PERFECT DAYS』、視覚効果賞に山崎貴監督『ゴジラ-1.0』 で、非常に注目されていた。 そんななか、長編アニメーション部門で宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』が見事受賞。日本映画としては2003年の『千と千尋の神隠し』以来、21年ぶり2度目の長編アニメーション賞受賞となり、他のノミネートにも期待されていたなか、惜しくも国際長編映画賞にヴィム・ヴェンダース監督の役所広司主演作『PERFECT DAYS』は受賞ならずという結果。受賞作品は『関心領域(The Zone of Interest)』。 このタイトル「The Zone of Interest」(関心領域)とは、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュヴィッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画に映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常であるが…、壁ひとつ隔てたアウシュビッツ収容所の存在があり、音、建物からあがる煙、家族の交わす何気ない会話や視線、そして気配が伝わってくる作品である。いまの社会を間接的に表し、無関心である怖さを考えさせられる映画である。 国際長編映画賞は、他に『Io Capitano』イタリア、『雪山の絆』スペイン、『The Teachers' Lounge』ドイツがノミネートされていた。