男子生徒に念書を書かせ性的暴行の罪 都立学校元職員に懲役7年判決
東京都立学校職員の立場を利用し、いじめの相談を受けていた10代前半の男子生徒を脅して性的暴行を加えたなどとして、準強制性交などの罪に問われた元実習支援専門員の30代の男の判決公判が20日、横浜地裁であった。佐藤卓生裁判長は「犯行は極めて卑劣かつ悪質」と述べ、懲役7年(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。 判決によると、被告は2021年12月、生徒が過去にした行為を理由に少年刑務所に収容されるおそれがあると告げ、「先生の言うことをきく」などとする念書に署名させた。その上で、22年2月、自宅で性交し、その様子を携帯電話で動画撮影するなどした。 判決は「生徒の弱みにつけこむ、うその内容で脅迫をして、従わざるを得ない状況をつくった」とし、被告には14歳の男児に対する前科があるとして、「強い非難に値する。事実自体は認めたが、相当期間の施設内処遇が不可欠」と述べた。 公判は被害者保護のため、匿名で行われた。(村上潤治、中嶋周平)
朝日新聞社