ローリー・マキロイ、全米プロ前哨戦のビッグイベントで圧勝 10年ぶりメジャー制覇に自信あり!?
米男子ツアーのシグネチャーイベント(昇格試合)のウェルズ・ファーゴ選手権で初日からトップを走りツアー8勝目に王手をかけていたザンダー・シェウフェレの野望を打ち砕き、世界ランク2位のローリー・マキロイが逆転で大会4勝目を挙げた。ライバルを脱帽させた異次元のゴルフとは? シャウフェレに1打差の2位から最終日をスタートしたマキロイは、7番パー5でシャウフェレがイーグルを奪った時点で2打のビハインドを背負っていた。 しかし、8番からマキロイが突如ギアを切り替え猛烈な追い上げを見せる。8番、9番と連続バーディで首位に並びかけると、10番パー5で10メートル強のパットを沈めイーグルを奪う。 13番、14番と連続バーディを奪ったあとの15番ではセカンドショットをバンカーに入れながらチップインでこの日2つ目のイーグルを奪い、瞬く間にシェウフェレを大きく引き離し独走態勢に。 8ホールでスコアを8つ伸ばした相手に、2022年のシェネシス・スコティッシュ・オープン以来およそ2年ぶりの優勝を目指していたシャウフェレは、「これがローリー・マキロイなんだ。風が吹いても350ヤード飛ばして誰よりも短いクラブで硬いグリーンに乗せる。一度スイッチが入ったら止められない」と脱帽しきり。 「スイングは以前より遥かに良くなっているし、自分のゴルフに満足している。自信を持って次週のメジャーに臨むことができる」とマキロイは全米プロ制覇に意欲を見せた。 シェーン・ロウリーとのペアでチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズで今季初優勝を挙げたのが2週間前。そして今回、優勝賞金360万ドル(約5億6,000万ドル)のビッグイベントでツアー通算26勝目を達成。しかもツアー初優勝を飾った思い出の試合での母の日Vで気分は最高潮だ。 奇しくも次週の全米プロは2014年にマキロイがメジャー4勝目を挙げたのと同じバルハラGCで開催される。2011年に全米オープン、2012年に全米プロ、2014年に全英オープンと全米プロに勝ったときには「これからどれほどメジャーで勝利を重ねるのか?」と誰もが期待したが、10年間勝ち星から見放されてきた。 その間、昨年の全米プロでメジャー5勝目を挙げたブルックス・ケプカにメジャーの勝利数を抜かれ、今シーズンもキャリアグランドスラムがかかったマスターズで22位タイに甘んじた。 全米プロにはマスターズで優勝し目下絶好調の世界ランク1位、スコッティ・シェフラーが戻ってくる。妻の出産でウェルズ・ファーゴ選手権を休んでいた彼がマキロイにとって「倒さなくてはならない相手」になることは間違いない。 勝利の女神は誰に微笑むのか? 全米プロは5月16日に開幕する。