第68回岸田國士戯曲賞、受賞作は池田亮「ハートランド」
第68回岸田國士戯曲賞の選考会が本日3月1日に東京・学士会館で行われ、池田亮「ハートランド」が受賞作に選ばれた。 岸田國士戯曲賞は白水社が主催し、一ツ橋綜合財団が後援する戯曲賞。最終候補作品には、池田の「ハートランド」に加え、安藤奎「地上の骨」、金子鈴幸「愛について語るときは静かにしてくれ」、菅原直樹「レクリエーション葬」、蓮見翔「また点滅に戻るだけ」、升味加耀「くらいところからくるばけものはあかるくてみえない」、メグ忍者「ニッポン・イデオロギー」、山田佳奈「剥愛」の計8作品が選出されており、市原佐都子、上田誠、岡田利規、タニノクロウ、野田秀樹、本谷有希子、矢内原美邦が選考委員を務めた。 「ハートランド」について、本谷は「社会の『弱者』とされる人々が、仮想世界とテクノロジーによって新たな居場所を与えられ、生かされる。リアル世界に固執した人々が、昔ながらの苦しみの中に取り残される。現代社会において実際に起こっている現実を描き出している本作が、軽妙なくせに、最も強度と緊迫感を持っている戯曲だと感じた」と評した。 授賞式は5月7日に学士会館で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として60万円が贈られる。 ■ 第68回岸田國士戯曲賞最終候補作品 ・安藤奎「地上の骨」 ・池田亮「ハートランド」 ・金子鈴幸「愛について語るときは静かにしてくれ」 ・菅原直樹「レクリエーション葬」 ・蓮見翔「また点滅に戻るだけ」 ・升味加耀「くらいところからくるばけものはあかるくてみえない」 ・メグ忍者「ニッポン・イデオロギー」 ・山田佳奈「剥愛」