北村一輝&明日海りお「そういうことを教えて!」プロだからこそ気づく“映像と舞台の違い”
北村一輝さんと明日海りおさんが、映像と舞台の違いについて語りました。 2人が出演するミュージカル『王様と私』が4月9日より上演されます。本作は1951年にブロードウェイにて初演された不朽の名作。1956年の映画版は第29回アカデミー賞で多数の賞を受賞しました。 【写真8枚】息ぴったり!北村一輝&明日海りお 撮り下ろし2ショット 日本でも1965年の初演で王様役を市川染五郎(現:二代目松本白鸚)さんが、アンナ役を越路吹雪さんが務めて以降、名優たちによって演じ継がれています。 物語の舞台は1860年代のシャム(現:タイ)。イギリス人将校の未亡人アンナ・レオノーウェンズ(明日海)は、国の近代化を図る王(北村)に雇われ、将来を背負う子どもたちの家庭教師としてバンコクへ渡ります。 最初は対立していた2人ですが、お互いの人間性に触れて、国籍や身分を超えて心を通わせ――。『Shall We Dance?』など数々の名曲が彩る、普遍的な愛の物語です。 北村さんと明日海さんに、めざましmediaがインタビュー。最近心を動かされたもの、映像と舞台での見せ方の違いなどについて聞きました。(前後編の後編)
北村一輝「歌のレッスンが楽しい」 どんどん変わる自分に感動!
――本作はダンスも見どころですが、北村さんは、ダンスや歌はもともと得意なほうですか? 北村:ダンスはリズム感がなく、もう本当にひどいものですが(苦笑)、頑張ります。僕が躍ると昭和感が漂うみたいです。 歌は、ミュージカル『王様と私』に向けて先生のレッスンを受けている最中で、この頃ちょっと面白くなってきました。教わった通りに歌えると、何曲歌っても苦しくならないし、喉も痛くなりません。そこが今すごく面白いですね。 ――明日海さんは宝塚歌劇団を2019年に退団し、現在は映像作品への出演も増えています。映像での経験は、舞台に活かせていると感じますか? 明日海:活かせているかというと、まだちょっと…。映像作品に出させていただくときは、いろいろなことに気をつけないといけないので、まだ緊張してしまいます。 最初の頃はフレームアウトしちゃったり、そもそも声が大き過ぎたりして。セリフとなると自分のなかで“スイッチ”が入って、声をすごく張ってしまう癖があるんです。表情筋もつい動きすぎてしまうので、いかにニュートラルにできるかをずっと勉強しています。 逆に、舞台に立ったときは、やっぱり開放感みたいなものがあります。ライトが当たってお客様に全身を見ていただけるので、自由に動ける感覚もあって。それと、映像もそうですが、カンパニーの皆さんとひとつの座組になって「一緒に作品を作ろう!」と団結するあの雰囲気が、私は大好きですね。 ――劇中では、王様もアンナも互いの考え方に触れて、心を動かされていきます。お2人が最近、心を動かされたものはありますか? 北村:やはり歌ですね。今回の歌のレッスンが楽しくて。これがスポーツジムだと行くのはすごく億劫(おっくう)ですけど(笑)、歌は「時間が空いたから行こう」と、自然に思えて。歌の先生が楽しいレッスンにしてくれている、というのもあると思います。 実はちょうど去年あたりから、何か楽器をやりたいなと思っていまして。昔、何かの映画で見て以来、トロンボーンにすごく興味をもっていました。思っているだけでなかなか行動に移せずにいた時に、このお話をいただきました。上手な方の歌を聞いているうちに、「歌も楽器なのだろうな」と感じました。面白いですよね。 明日海:私、新しく始めたこととか、心が動くようなことが全然なくて…。今、ずっと考えていたんですけど(苦笑)。 北村:ははは(笑)。なかなか、ないよね。 明日海:私は仕事が好きなんです。 北村:え~、まぁわかるよ。 明日海:この仕事が好きだから、他にあまりいらないんです。あるとすれば、美味しいご飯を食べるとか。