佐賀産ノリ、日本一奪還ならず 2季連続で兵庫に及ばず
佐賀県産養殖ノリの今季最後の入札会が19日、福岡有明海漁連(福岡県柳川市)であった。累計の販売枚数約9億8784万枚(前季約9億820万枚)、販売総額約223億1298万円(同約167億8625万円)となり、ともに全国トップの兵庫県産に2季連続で及ばなかった。 【写真】深刻化する養殖ノリの食害 養殖ノリは秋から春にかけて収穫される。佐賀県産ノリは2021~22年シーズンまで19季連続で全国トップの座に君臨していたが、昨季は記録的な不作のため販売枚数、販売総額ともに首位から陥落。今季は2季ぶりの日本一奪還を目指していた。 兵庫県漁連のり流通センターによると、同県産ノリは10日時点で販売枚数約11億1348万枚、販売総額約235億5342万円で、あと2回の入札を残している。 佐賀県の有明海沿岸では、昨季は赤潮や少雨による海中の栄養塩不足で色落ち被害が深刻化し、記録的な不作となった。今季も少雨による栄養塩不足で、年末までに収穫する「秋芽ノリ」が平年の半分程度にとどまり、冬場から春の「冷凍網ノリ」も張り込みの遅れで入札が1回減るなどし、生産減につながった。 ただ、全国的な品薄で価格は高値で推移。販売総額は日本一だった2季前(約217億7453万円)を上回った。【斎藤毅】