障害者グループホーム、設置基準緩和へ 県が方針 三重県議会一般質問
「クラファン」積極活用を
喜田 健児議員(新政みえ) インターネット上で事業への寄付を募る「クラウドファンディング」の積極的な活用を提案。総務部は来年度からの積極的な活用に向けて知恵を絞るよう、各部局に周知したと説明した。 【施設】 喜田議員 県は障害者の通所施設と同じ敷地にグループホームを建設できないという独自の基準を設けている。施設を運営する事業者からは、同一敷地内の建設を認めるよう求める声がある。基準を見直すべき。 枡屋子ども・福祉部長 同一敷地内に設置しない方針は、実質的に入所施設と同様の状態になると考えてきたため。見直しを望む声が寄せられている。通所施設とのエリアを明確に分けるなど、一定の条件下で設置を認める方向で見直したい。 【寄付】 喜田議員 19の都道府県が昨年度中にクラウドファンディングを実施し、教育などの分野で活用している。県が活用している事業は、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術などの2本だけ。積極的に活用しては。 後田総務部長 県も平成30年度から導入し、これまでに3178万円の寄付がある。一方で活用の事業が少なく、周知が十分でない。来年度予算の要求にあたっては、クラウドファンディングの積極的な活用に知恵を絞るよう周知した。
離職防止向け取り組みを
谷川 孝栄議員(自民党) 県の離職者が10年前の2倍に上るとし、離職防止に向けて取り組むよう要請。総務部は若手職員の処遇を改善したほか、関心のある部署に主体的に異動できる制度も設けたと説明した。 【退職】 谷川議員 定年退職を除く県の退職者は令和元年ごろから増加し、ここ数年は100人前後。10年前の約2倍に上る。20、30代の退職が特に増えている。優秀な職員が短期間で退職するのは大きな問題。認識と対応は。 後田総務部長 初任給を中心に給料表を引き上げるなど、若年層を重点に処遇の改善を進めている。アンケートでは、退職までのキャリアビジョンを描けないという不安の声も多く寄せられた。若手職員が主体的に異動できる制度も設けた。 【道路】 谷川議員 近畿自動車道紀勢線の新宮紀宝道路が7日に開通する。紀伊半島大水害の被災時は三重と和歌山を結ぶ橋が通行止めとなった。今回の開通は復興の証し。この後に続く熊野道路と紀宝熊野道路の進捗(しんちょく)は。 若尾県土整備部長 新宮紀宝道路により、ようやく三重と和歌山が初めて高速道路でつながる。熊野道路は令和3年度に用地取得が完了し、工事が着実に進んでいる。紀宝熊野道路の用地取得も順調。一日も早い開通に向け、国に協力する。