コンサートに向けて全体練習に励む加盟団体の団員ら＝5月、岡山市内

　岡山県内の和太鼓団体でつくる県和太鼓連盟が11月に倉敷市で開く創立30周年記念コンサートを充実させるため、新型コロナウイルス禍などの影響で不足している運営費をクラウドファンディング（CF）で募っている。8月23日まで。 　連盟は県内団体の技術向上や和太鼓の魅力発信を目的に1994年3月に発足し、現在は19団体が加盟。隔年で定期演奏会を開くほか、大きな節目にはより広くPRしようと著名なプロを招き、体験企画なども用意している。 　30周年コンサートは11月2、3日、マービーふれあいセンター（倉敷市真備町箭田）で開催。桃太郎伝説にちんだ演目で知られる「備中温羅（うら）太鼓」（総社市）、和気町で「藤まつり」や祭事の盛り上げに尽力する「清麻呂太鼓」（同町）など加盟14団体が出演する。 　プロは世界各地で活躍する太鼓芸能集団「鼓童」（新潟県）、和太鼓とマリンバの演奏グループ「GONNA（ガナ）」（名古屋市）の2団体が来演。プロに教わる演奏体験、ミニ太鼓作り、ばちや足袋といったグッズ販売、キッチンカーでの飲食提供も計画する。

コンサート開催への思いを語る塩尻さん（左）と難波さん

　連盟は当初40団体が加盟していたが、団員の高齢化などで半減しており、コンサート実行委員で広報担当の難波進さん（39）は「多彩な催しで和太鼓に興味を持つ人を増やしたい」と意気込む。 　記念コンサートの運営費はこれまで定期演奏会の入場料で賄ってきた。今回は2018年の西日本豪雨と新型コロナウイルス禍による演奏会の規模縮小や中止で、資金が不足しているという。 　実行委員長の塩尻将志さん（50）は「加盟団体は地域の歴史の継承や祭りの盛り上げに貢献している。今後の活力につながるようなコンサートにするため協力してほしい」と呼びかけている。 　CFは山陽新聞社や中国銀行などの「晴れ！フレ！岡山」のサービスを活用。目標額は50万円で、会場費やプロ団体の出演料に充てる。返礼品はオリジナルTシャツや入場券などがある。支援は専用サイト（https：／／readyfor．jp／projects／137584）。