<W杯>香川の元スカウト「まさか日本の10番背負う選手になるとは」
グループリーグ突破へ向けて佳境を迎えているサッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会。日本は第2戦終了時点で獲得した勝ち点がわずかに「1」と苦戦を強いられている。そんな中、本来のプレーができずにひと際もがき苦しんでいるのが背番号10を背負う香川真司だ。香川をセレッソ大阪にスカウトした小菊昭雄氏に、W杯での香川のプレーぶりやエピソードについて聞いた。 【動画まとめ】サッカー解説者らによる「W杯徹底解説」
今でこそ代表の主軸となった香川だが、スカウト時にそういう手ごたえはあったのだろうか。小菊氏は「将来セレッソの中心選手になってくれるだろうなあとか、日本代表に入ってくれたらなあと思いはあったが、まさか日本の10番を背負って、ドルトムントやマンUというビッグクラブで活躍するとは正直思ってなかった」と率直に語った。 セレッソ入団後、1年目はなかなか試合に出られなかった。だがレビー・クルピ元監督が就任してから出場機会に恵まれるようになった。「そこからの(香川)真司は、本当に毎日毎試合すごいスピードで成長していった。その成長過程を見たときに、もしかしたら近々日本の中心選手になる日も遠くないのかなという期待を持ち始めたのは確か」と香川の成長ぶりに目を見張った。 小菊氏によると、香川はけっしてエリート選手ではなかったという。ただ「毎日の練習を常に100%で臨んでいたし、サッカーのことを24時間考えていた。そういったところは真司が持ってるすばらしい向上心。プロの選手だから努力するのは当たり前ではあるが、それは難しいことでもある」。そうした努力を地道に積み重ねていったサッカーに対する熱い気持ちが今の香川をを支えてているのだという。