【ソフトボール】42歳上野由岐子2被弾で今季終戦 ビッグカメラ高崎、準決勝敗退で王座ならず
<ソフトボール・ニトリJDリーグ:日立3-1ビックカメラ高崎>◇16日◇ダイヤモンドシリーズ◇準決勝◇パロマ瑞穂野球場 4チームが年間王者を争う最終ステージの準決勝が行われ、第2試合でビックカメラ高崎ビークイーン(東地区2位)が日立サンディーバ(同1位)に1-3で敗れた。ビックカメラ高崎は42歳の鉄腕、上野由岐子が先発。被本塁打2、無念の3失点で2024年シーズンが幕を閉じた。 前週のプレーオフ第2ステージでは、戸田中央(東地区3位)を相手に7回1失点7奪三振。このダイヤモンドシリーズへチームを押し上げる好投を見せていたが、今季は4強で終戦。目指した3年連続の決勝進出、その先の2年ぶり「世界最強」女子リーグ王座奪還を果たせなかった。 上野は初回に先制2ランを浴びると、粘投で0-2を保っていた6回にもソロ本塁打を被弾した。どちらのホームランも、一昨季(22年)まで高崎に所属していた日立の4番、かつて球を投げ込んでいた山内早織捕手(25)に打たれた。 7月に42歳の誕生日を迎えた、実業団24年目の上野は今季、レギュラーシーズン3試合に先発。10月にチーム事情もあってスターター復帰した。21年東京オリンピック(五輪)の決勝以来、約3年3カ月ぶりとなった先発マウンドをプレーオフも含めて守り抜いてきたが、準決勝で力尽きた。 打線は、最終回に意地は見せた。3点を追う7回表に5番の炭谷遥香捕手が左翼線へソロ本塁打。1点を返して、なお2死二、三塁と攻め立て、主砲の1番DP(指名選手)藤田倭に打順が回ったが、最後は捕邪飛で逆転を阻まれた。 初優勝を狙う日立は、その瞬間、マウンドに歓喜の輪をつくった。主将2季目を迎えた日本代表右腕の坂本実桜が6回3分の1を1失点。レギュラーシーズンを9勝1敗、防御率1・53で初の東地区1位に貢献していたエースが、大一番で難敵を退けた。 最終回にはDPから田内愛絵里も救援。今季7勝2敗、ノーヒットノーランも達成した左腕が3-1の無死一塁からリリーフして2アウトを取り、再登板した坂本のウイニングピッチにつないだ。 打っては、移籍2年目の山内が全3打点。初回の2ランと6回のダメ押しソロでファイナル進出に尽力した。「もう勝つしかないという強い気持ちで、みんなで心1つに戦おうと準備してきました。(先制2ランは)真ん中高めのボールだったかなと思うんですけど(感触は)最高でした。(追加のソロも)しっかりセンターに打てて良かったです。(上野から)今までボールを捕ってきた分、イメージできていた。しっかり準備できて良かったなと思います」とヒロインインタビューで喜びを語った。 第1試合はトヨタレッドテリアーズ(西地区1位)がホンダリヴェルタ(東地区4位)に3-2で勝利。日本代表のエース後藤希友(23)が勝ち投手となり、DPの藤家菜々子と左翼手の山田柚葵が本塁打を放った。 決勝は翌17日午後1時から。初制覇を目指す日立と2連覇を狙うトヨタ、東西1位チーム同士がグランドチャンピオンの座を争う。