人的要因などで緊急停止 ごみ処理焼却炉、不具合検証 市川市の「クリーンセンター」
昨年10月に市川市のごみ処理施設「クリーンセンター」の焼却炉2基が設備の不具合で緊急停止した問題で、市は26日、有識者3人による検証結果を発表した。初動対応や現場判断など「人的な要因」、指揮命令系統や緊急時における訓練などの「組織的な要因」、保護システムや点検整備結果などの「設備的な要因」が重なった複合的な事故と分析した。 検証によると、昨年10月18日午前1時7分、各機器が稼働するのに必要な冷却システムに不具合が生じたが、職員らは過去の経験に頼って現場確認せず、稼働を継続。それをきっかけに、電源が喪失してボイラー設備が制御不能となり、午前6時37分に焼却炉2基が非常停止した。その後、5時間半にわたりボイラーが空だき状態になり、ボイラーの破損に至ったという。 有識者らは「今後、ハードとソフト両面での適切な再発防止策が必要」と提言。市は今後、緊急時の連絡体制、指揮命令系統の見直し、故障時の運転管理マニュアルの再整備など多方面で改善を行うとしている。