「追い込み型でやっていくしか道はない」23歳の競輪選手が父より先に戦法チェンジ、キャリア“第2章”へ突入の決意
川崎競輪場のミッドナイト競輪「ウィンチケミッドナイト競輪(F2)」が16日に開幕。4RのA級特一般に出場した伊藤温希(23歳・岐阜=121期)に話を聞いた。 伊藤温希は初日、同県の柴田祐也と同じレースとなったが「もう追い込みに変わりたいし(自力は)出せません。自信もないので別々でやらせてください」と先輩に別線を申し出た。そしてレースではうまく先手の3番手を確保すると、直線で外を鋭く伸びて白星をつかんだ。 「初日はたまたまです。うまく脚を溜められたのが大きかった。今は自力の決まり手もバックも0になったので、ここから差しやマークの決まり手を増やしていきたい。準決もぜひ僕に目標を付けてください(笑)」 父の嘉浩(79期)は46歳にしてバリバリの自力選手として活躍中だが、「父とは脚質が真逆なので(笑)」と話す23歳はそんな父より先に追い込みに転向し、早くも“第2章”を歩み始めた。 「自分に(先行する)そんな力はないし、こっち(追い込み)でやっていくしか生きる道がないので。良い追い込み選手になれるように努力していきたいです」 性格や脚質的には自力よりも追い込み向きで、伸びシロはたっぷりある。まだタテ脚も残しているだけに、しばらく車券的にも狙いといえそうだ。(netkeirin特派員)