BL(ボーイズ・ラブ)人気広がる 13カ国出版「黄昏アウトフォーカス」7月にアニメ化
■青春群像劇、会話劇も
日本発の文化として、海外からも注目を集める。漫画の「黄昏アウトフォーカス」シリーズも13カ国で出版されており、「SNS(交流サイト)では、海外の熱心なファンの方からの応援がすごい」という。版元の講談社は「弊社のBL漫画のアニメ化は、本作がほぼ初めて。麗しいキャラクターたちの恋愛模様も大きな魅力だが、部活動に情熱を注ぐ青春群像劇や、時に漫才のようなテンポ感のある会話劇の側面もある。漫画の読者とはまた異なる層に作品を届けたい」としている。
特殊なジャンルというイメージが強かったBLが市民権を得て、じゃのめは「フランクで気さくなものになりつつある」ことを喜ぶ。自作のアニメ化について「たくさんの先輩がバトンをつないでくれた結果で、一介のBLファンとしても責任重大。多くの人に見てもらって、自分も次へバトンを渡していきたい」と話した。(三宅令)
BL(ビーエル) 男性キャラクター同士の恋愛模様や性的な表現を含む関係性を描いた作品ジャンル。広義のBLは、昭和後期に「風と木の詩(うた)」(竹宮惠子)などに代表される少女漫画の「少年愛」を扱った作品として生まれたという。必ずしもリアルな同性愛当事者向けの作品というわけではなく、主に女性が描き、女性が多く読むとされ、描写にファンタジー性を含むことが少なくない。