岡本裕生、初めてのダブルウィン! ~全日本ロードレース第6戦オートポリス大会~
岡本の速さ際立つレース2
日曜に行なわれたレース2でも、やはりヤマハのふたりが好スタート。中須賀→岡本の順でオープニングラップがスタートし、野佐根、水野、名越、岩田、長島、高橋、津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)の順。やはり序盤から、2台のYZF-R1がレースをリードしていく。 ここで動きを見せたのは、7番手争いで長島をプッシュする高橋。7月の鈴鹿8耐を制した高橋だが、今シーズンの全日本ロードレースではここまで5位が最高位だ。 「予選順位より順位を上げて1周目を終わらせたことがない」という高橋は、レース後半の強さと引き換えに、レース前半にペースが上がらないという問題を抱えているようだ。 レースは4周目にトップに立った岡本がスパート。中須賀もこのペースにはついて行けず、徐々に岡本が独走態勢を築いていく。3番手争いは野佐根→水野→名越→岩田といったメンバーから、水野が1コーナーで名越をパッシングしようとして、オーバーランからグラベルで転倒。 水野は今シーズン初めてレース中に転倒するものの、マシンを起こして再スタート。順位は最後尾まで落ちるも、マシンのダメージの少なさを判断してピットに入らず、レースを続行する気迫を見せた。 レースは岡本が中須賀を引き離して、3番手争いは名越vs野佐根vs岩田。しかしレース後半、タイヤの消耗か、ほとんどのライダーがペースを落とす中、序盤のペースをキープした高橋がこの集団に接近し、自己ベストタイムを連発しながら岩田をパス。ラスト3周では野佐根と名越までパスし、ついに3位でフィニッシュ。今シーズン、中須賀、岡本、水野以外が表彰台に乗るのは初めてのことだ。 優勝は岡本。キャリア初の連勝で、先輩のチームメイト中須賀を連破するダブルウィン。中須賀は菅生大会のレース2から4戦連続で優勝できていない。高橋はST1000クラスを走っていた23年の岡山大会ぶりの表彰台となった。 「今日は昨日より路面温度も上がって苦しいレースでしたが、朝のフリー走行からいいタイムが出ていたので、自信をもって走りました。トップ争いがバトルになると中須賀さんのいいところが出てしまうので、できるだけ引き離して、後ろは気にせずに集中して走りました。連勝はST600やST1000時代を含めても初めてで、自分に足りないものを少し見つけられたかな」(岡本) 「レース1のような展開にはさせない、と思ったんですが、想定していたよりペースが速くて、ユウキに隙を与えてしまった。レース中盤くらいまで抑えて、中盤で勝負しようと思っていたんですが、作戦を読まれてたかな、序盤からハイペースで逃げられましたね。地元オートポリスで勝てなかったのは悔しいけど、次は巻き返します!」(中須賀) 「(JSBクラスでは)表彰台は久しぶり。序盤は絶望的な差で、追い上げて5位に上がっても前が見えない状態だったんですが、レース中盤からペースがキープできました。レース前半で離されることが多いので、そこを課題にいろんな課題をひとつずつ改善していきたい。解決策は、ずっと探してます。序盤のペースが上がらないことを改善できれば、もうすこし結果もついてくると思います」(高橋) 次戦・第7戦岡山大会は9月29日に決勝レースが行なわれる。
中村浩史
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